韓経:【社説】北朝鮮が平昌で狙うのがますます明らかに

  • 2018年1月16日

北朝鮮が平昌(ピョンチャン)オリンピック(五輪)を政治宣伝の場に利用するという意図をますます露骨化している。選手団を派遣することにしたのであれば、選手団の規模や南北単一チームを作るかどうか、共同入場問題から議論するのが当然だ。だが、これに向けた韓国の実務会談提案に対して北朝鮮は「芸術団派遣に向けた実務接触」を提案してきた。

牡丹峰(モランボン)楽団など北朝鮮芸術団の主な活動目的が金正恩(キム・ジョンウン)体制を称賛・宣伝することというのは知られている事実だ。芸術団派遣を最優先議題に掲げたというのは、五輪そのものにはあまり関心がないということを見せている。五輪を政治宣伝の場に変質させたいという下心を露にしているだけだ。芸術団公演を通じて「我が民族同士」を強調しながら、韓米関係を仲違いさせて南南葛藤を助長しようとする可能性がますます高まっている。

北朝鮮は要求条件が受け入れられなければ、五輪に参加しない可能性もあるということを圧迫の手段として使っているのは見過ごしてはならない。北朝鮮の非核化を取り上げた文在寅(ムン・ジェイン)大統領の新年の辞を猛非難し「我が代表団を乗せた列車とバスがまだ平壌にある」と脅したのがその例だ。韓国が北朝鮮の「平昌五輪参加実現」に焦っているように見えたためだろう。

昨日、南北が芸術団派遣実務接触を開いたことに続き、17日に選手団派遣関連実務会談を行うことにしたのはせめて幸いなことだ。だが、北朝鮮がいつ、どのようなカードをいきなり切るか分からない。確実なのは北朝鮮が平昌で狙っているのがますます明らかになっているという点だ。国際社会の制裁で孤立している中で、五輪参加と芸術団公演をそれなりの活路を見出す方法として利用することも明らかだ。いずれにせよ、韓米連携に亀裂をもたらし、核開発までの時間を稼ぐことに悪用されることはあってはならない。北朝鮮政権の究極的目標が韓国を核脅威で屈服させるという策略であることを忘れてはならないだろう。

平昌五輪を韓国と北朝鮮が手を握り、力を合わせて成功させるのは重要で意味のあることだ。一触即発の危機に向かっている韓半島(朝鮮半島)の安保状況を緩和させることにも役立つだろう。だからといって大韓民国の尊厳と韓半島の確固たる安保秩序を弱化させては困る。そこまでして北朝鮮を呼び込む理由はない。国連など国際社会の強力な圧力と制裁の中で生き残りの差し迫った危機に追い込まれた北朝鮮の思惑が明らかな策動にもてあそばれることがあってはならない。