韓経:韓国、昨年の人口増加10万人に満たず…「5年後から人口減少」

  • 2018年1月10日

韓国の「人口信号」に赤信号が灯った。少子化の影響で人口増加速度が予想より急激に落ち込んでいるためだ。「大変なことになった」とは言っても毎年増える人口は20万人前後で推移していたが、昨年には8万2000人にとどまった。年間の人口増加が10万人未満に落ち込んだのは事実上初めてだ。2010年から73%台を維持してきた生産可能人口(満15~64歳)も大きく落ち昨年は7年ぶりに72%台に入った。「この速度ならば5年後には年間人口増加がゼロになり人口減少が始まるだろう」との観測が出てくる。

◇人口増加「年間10万人以下」に急落

増えた人口数は2010年に74万2000人(1.49%)で行政安全部が2008年に現在のシステムで人口集計をし始めてからのピークに達した。その後は20万人台で上下している。2011年が21万9000人(0.43%)、2014年が18万6000人(0.36%)、2016年が16万7000人(0.32%)などだ。こうした緩やかな下落傾向が昨年は急落傾向に急変した。

行政安全部が9日に明らかにしたところによると、韓国の住民登録人口は昨年末基準5177万8544人で前年の5168万6216人より8万2328人(0.16%)増えた。ソウル、釜山(プサン)、大邱(テグ)、全羅北道(チョンラブクド)などを中心に減少傾向が目立った。2008年と比較するとソウルの人口は34万3401人、釜山が9万3924人、大邱が1万7493人、全羅北道が1165人減った。

「少子化」が懸念したよりもはるかに急速に進行しているというのが専門家の診断だ。ソウル大学保健大学院のチョ・ヨンテ教授は「昨年43万人が出生するものと観測されたが実際には36万人にとどまるなど予想より変化が速い。現在の水準の出生率が続くなら2025年より前に全人口が減り始めるだろう」と予想した。統計庁は人口減少時点を2032年からとみているが、これよりはるかに早い時点だ。

少子化は高齢化にもつながっている。満65歳以上の高齢者の人口の割合は着実に増加しているのに対し、0~14歳の幼少年人口の割合は減少している。2016年には初めて高齢者人口割合の13.5%で幼少年の13.4%を超えたりもした。

増減速度も高齢者層が幼少年より速い。昨年の幼少年人口の割合は13.1%で前年の13.4%より0.3ポイント減った。この期間に高齢者人口の割合は13.5%から14.2%に0.7ポイント増えた。出生率が上がらなければこうした高齢化が急加速するだろうというのが専門家らの一貫した予測だ。

◇生産可能人口も0.4ポイント急減

経済活動の主軸となる生産可能人口も「異常急減」の兆候を見せている。昨年の生産可能人口の割合は72.7%(3764万人)で、1年前の73.1%(3778万人)より0.4ポイント下落した。2011年に73.4%でピークに達してから毎年0.1ポイントずつ減少していた速度が急に4倍に速まった格好だ。経済活力が急激に落ちるという懸念が出てくる理由だ。

予想より速くなる人口停滞傾向に備える政策対応が至急だとの声が多い。チョ教授は「日本は2000年から2014年まで生産可能人口が0.2%ずつ減ったが年平均経済成長率は1.3%だった。現在は60歳になればリタイアしなければならないが、その後も新しい仕事ができるよう支援する対策が必要だ」と話した。

地域別では1年間に全国の市・郡・区で人口が最も多く減ったのは大邱達西区(テグシ・タルソグ)で1万3823人が減少した。このほかソウル市蘆原区(ノウォング)が1万3178人、京畿道安山市(キョンギド・アンサンシ)が1万2149人など149市・郡・区で人口が減った。

これに対し京畿道華城市(ファソンシ)は5万196人増え最も人口が多く増加した市・郡・区となった。ハンファグループの先端華城バイオバレー産業団地、現代・起亜自動車の研究所など企業誘致とともに近隣地域住民が華城に多く流入したという分析だ。京畿道竜仁市(ヨンインシ)は1万2955人増え100万4081人となった。竜仁市は広域市などを除いた基礎自治体のうち水原(スウォン)と昌原(チャンウォン)、高陽(コヤン)に続き4番目に人口100万人以上の「ミリオンシティ」になった。