韓経:中南米のインフラ需要3兆ドル…「後発走者の韓国、技術力は良い」

  • 2017年12月20日

韓国の資金支援で建設したニカラグア・フイガルパ市上水道施設で関係者らが浄水前の水と浄水後の水道水を比較説明している。

ニカラグア首都マナグアから車で東に3時間半走って到着したチョンタレス州フイガルパ市。ここは8年前には7万人の住民が1週間に1日だけ飲用水を供給されていた所だった。2~5月の乾期には上水源である湖が干上がり水道水の供給が切れる。住民は井戸を掘ったり零細事業者が運営する給水車から飲用水を買って飲まなければならなかった。

14日に訪問したフイガルパ市サンタクララ区浄水場ではきれいな水があふれ出ていた。27キロメートル離れたニカラグア湖から引いてきた水を1日24時間浄水し近隣の家庭に供給する所だ。

ニカラグア上下水道公社(ENACAL)のフェルナンド・フローレス担当局長は「フイガルパ市の歴史は浄水場拡張建設前と建設後に分けられる。韓国とより多くのインフラ構築事業を進められるよう望む」と話した。

◇インフラ建設の潜在力大きい

韓国は6000万ドル規模のフイガルパ市浄水場拡張事業を含めニカラグアで12件のインフラ事業を支援している。対外経済協力基金(EDCF)を通じた総支援金額は3億7000万ドルに達する。

韓国輸出入銀行ニカラグア事務所のイ・ジョンヒョン所長は「フイガルパ市浄水場建設支援事業は代表的なEDCFの成功事例。韓国企業の中南米インフラ市場進出の基礎となるだろう」と話した。

ニカラグアなど6億4000万人の人口を抱える中南米はインフラの立ち後れた地域に挙げられる。1980年代通貨危機以降インフラ建設にほとんど力を入れなかったためだ。2000年代に入り豊富な原材料価格上昇により中南米で財源が増え投資ブームが起きたがインフラを建設すべき「未開拓地帯」は依然として多い。

地域別に見れば中南米は南アジアの次にインフラギャップ(インフラ需要とインフラ投資の格差)が大きい。中南米諸国の経済が年平均3%成長するには年間1410億~2910億ドルに達するインフラ投資が必要だが、実際の投資金額は410億~1000億ドルにすぎないことがわかった。インフラギャップが年間1000億~1910億ドルに達する。米州開発銀行(IDB)など国際機関は今後少なくとも3兆ドルの投資が必要なものと予想している。

◇評判は良いが資本力は弱い

こうした中南米インフラ市場をスペインとブラジル、イタリア企業が掌握している。2014年基準でシェア14.4%の米国と12.9%の中国企業が加勢し追いかけている。韓国は後発走者だ。KOTRAパナマ貿易館のファン・ギサン館長は「スタートは遅れたが方法がないわけではない」と話す。

韓国は中南米のインフラ建設市場の各地で評判が良い。ニカラグアのフイガルパ市浄水場だけでなく、パナマのパナマ運河拡張工事、チリのアンガモス石炭火力発電所などで優秀な技術としっかりとした工事で「ファンタスティカ・コレア(韓国人すばらしいです)」と歓呼を受けている。

ENACALのマルセリーヌ・ハメネス新規投資担当局長は「韓国企業は最も理想的な協力対象」と評価した。「上下水道改良30年プロジェクトを行っているが韓国企業が参入するなら良い機会があるだろう」と付け加えた。

「オデブレヒトスキャンダル」で先頭走者が打撃を受けたのも機会だ。ブラジルの大手建設会社オデブレヒトは2006年から2014年まで中南米各国の政官界に33億7000万ドルのわいろをばらまいていたことが明らかになり検察の捜査を受けている。他の先頭企業にも火の粉が飛び散っている。

こうした中、来年初めに予定されるパナマ地下鉄3号線工事の入札が注目される。23億ドル規模に達するこの工事は地下鉄1・2号線施工会社であるオデブレヒトの受注が有力視されていた。しかしスキャンダル発生後には韓国と中国の対決構図に変わった。韓国からは現代建設など3社が受注を狙っている。

◇「官民協力で開拓しなくては」

ペルー政府は財政余力が不足し民間資本で地下鉄工事をしている。ペルーの首都リマで会った設計・監理専門会社都和(トファ)エンジニアリングのチョン・シソン副社長は「中南米は韓国企業に大きな機会であり挑戦」と話した。韓国企業は技術と施工能力などが優秀だが長期間大規模な投資リスクに耐える意志と能力はまだ不足していると指摘した。

海外建設協会のチョン・ソンウォン米州インフラ協力センター長は「韓国建設企業の中南米市場進出は2014年の原材料価格波動以降に大きく減った。民間と政府がともに韓国の長所を生かし長期的な観点から市場をひとつずつ広げる戦略が必要だ」と助言した