韓経:「最低賃金引き上げは韓国の成長脅かす要因」OECDの警告

  • 2017年11月29日

経済協力開発機構(OECD)が韓国の急激な最低賃金引き上げが経済成長を脅かす要因になりかねないと警告した。法人税率を上げれば投資に悪影響を与えるという懸念も出した。

OECDは28日、韓国に対しこうした内容の政策勧告を盛り込んだ「世界経済見通し報告書」を発表した。OECDは毎年6月と11月の2回にわたり経済見通し報告書を出している。

OECDは今年の韓国の経済成長見通しとして3.2%を提示した。6月の2.6%から0.6ポイント上方修正したもの。OECDは「半導体業況の好調により輸出が大きく改善された。企業投資も増加するなど経済が明確な回復傾向を示している」と評価した。

OECDは韓国が景気回復傾向に酔い生産性向上など当面の構造改革課題から目を背けてはならないと勧告した。特に韓国政府の経済政策スローガンである「所得主導成長」に対して異例の苦言を呈した。

OECDは「韓国政府が推進する所得主導成長戦略は生産性向上に向けた改革が後押ししなければならない。財政政策も生産性向上にさらに重点を置く必要がある」と指摘した。具体的には生産性を高めるための財政の役割強化とともに商品市場と労働市場の構造改革を並行することを注文した。

OECDが韓国の所得主導成長に懸念を示したのは、最近韓国政府が出した一連の政策がややもすると成長潜在力を損ねる可能性があるという分析に基づいている。

OECDは「半導体など主力業種で拡散したより広範囲な輸出回復傾向、革新成長政策推進にともなう成果などは経済に上方要因として作用するだろう」としながらも、「最低賃金引き上げにともなう賃金費用増加、法人税率引き上げなどにともなう投資鈍化、地政学的緊張などは下方リスク」と指摘した。

5月の新政権発足後に国際機関が所得主導成長ドライブを成長を脅かす要因に挙げたのは今回が初めて。

通貨政策に対してOECDは「緩和水準を段階的に縮小するのは物価と家計負債の管理に助けになるだろう」としながら低金利基調を維持する緩和的通貨政策に変化が必要だとの見方を明らかにした。韓国銀行は30日の金融通貨委員会で16カ月にわたり維持している過去最低の年1.25%の基準金利を引き上げる可能性が高いものと専門家らは予想している。OECDは家計負債リスク要因も指摘した。「家計負債安定化措置は住宅市場萎縮を防止するために慎重に設計しなければならない」と勧告した。

OECDは来年の韓国経済は3.0%成長すると予想した。世界貿易の回復傾向、韓国政府の拡張的財政政策などに力づけられ来年と2019年も3%水準の成長を持続するものとOECDは予想した。

世界経済に対しては概ね肯定的にみた。OECDは来年の世界経済成長見通しとして3.7%を提示し、「各国の景気浮揚政策などに力づけられ回復傾向を見せるだろう」と説明した。