韓経:「文在寅政権のタブー」構造調整取り上げた韓国経済副首相

  • 2017年11月28日

金東ヨン(キム・ドンヨン)副首相兼企画財政部長官は27日、「企業構造調整の基本的枠組みを改編する作業を推進している。国会での予算審議が終わり次第韓国政府の構造調整法案を確定し発表する」と述べた。

金副首相はこの日の記者懇談会で「これまで構造調整が国策銀行を中心に進められ公的負担が続くという指摘があった」としてこのように明らかにした。金副首相は「新産業、ベンチャー創業だけでなく、既存産業と企業もすべて革新成長の主体だ。主力産業と企業の革新を誘導するために構造調整の枠組みを変えたい」と話した。金副首相が構造調整の必要性を明らかにしたのは今回が初めてだ。雇用創出を最優先に掲げる現政権が人員削減の伴う構造調整問題を切り出すのは容易ではないという観測が多かった。

◇構造調整に口をそろえる経済閣僚ら

産業通商資源部の白雲揆(ペク・ウンギュ)長官が20日に「今後構造調整問題で産業通商資源部が主導する姿勢を取る」としたのに続き、崔鍾球(チェ・ジョング)金融委員長は24日に「もう少し大きな枠組みのビジョンを先に描き、それに基づいて金融支援が必要なのか判断するだろう」と話した。経済チームを牽引する金副首相も27日に「構造調整の基本的枠組みを改編する」と述べた。

韓国政府は新政権発足後に構造調整を議論する産業競争力強化関係閣僚会議を1度も開いていない。韓進(ハンジン)海運の法定管理、大宇(デウ)造船海洋の構造調整など大型の課題が前政権で一段落している上に、人員削減を伴う構造調整が雇用政府を標榜する現政権に負担になった側面があったためだ。

◇「大量失業を事前に遮断」

それでも韓国政府が構造調整問題を提起したのは大きく2つの理由からだ。まず近く城東(ソンドン)造船海洋とSTX造船海洋の処理案を決めなければならないという点から、構造調整問題を取り出すほかはなかったという分析が出ている。韓国GMも差し迫った問題だ。これを受け韓国政府が新たな構造調整の枠組みを提示し、これら企業を新たな枠組みに基づいて処理しようとしているのではないかとの観測が提起される。

中長期的には第2の大宇造船海洋、第2の韓進海運事態を防ごうという意図もある。企画財政部関係者は「前政権による大宇造船海洋と韓進海運などの構造調整過程で発生した大量失業問題を事前に防ぐということ」と説明した。雇用創出を最優先に掲げる政権で大量失業問題がふくらめば耐えられないという判断が作用したとみられる。

◇構造調整もばらまき式?

韓国政府がまとめている新たな構造調整の方式は以前とはまったく異なる姿であるものと観測される。金副首相がこの日明らかにした3種類の枠組みを見ればわかる。3種類の枠組みを要約すると、「事後の不良対応から事前の予防に」「金融論理よりは産業競争力を考慮」「国策銀行主導から市場中心への転換」だ。

構造調整主管官庁も金融委員会から産業通商資源部中心に変わる。企画財政部関係者は「造船、海運、鉄鋼、建設、石油化学のほか自動車などを含め全業種の診断を先に行ない、中長期的競争力を高めるために支援が必要なところは事前に支援するだろう」と話した。この過程で債権銀行の損失が予想されても産業競争力を高めることができるならば支援するというのが韓国政府の方針だ。韓進海運などは「金融論理」だけでアプローチして海運産業全体の競争力を引き下げたという指摘が相次いだ。こうしたことを繰り返さないということだ。支援方式も変わる見通しだ。国策銀行など債権銀行を通じた公的資金支援から脱却し、民間資本を積極的に活用するということだ。

専門家らは韓国政府の新たな構造調整の枠組みが結局は不良企業を支援する「ばらまき式構造調整」になる可能性があると指摘した。債権銀行関係者は「言葉は構造調整だが本質は『支援』になるようだ」と懸念している。