韓経:「韓国GM撤退説」の渦中に労労対立まで…30万人が雇用失う危機

  • 2017年11月22日

全国金属労働組合韓国GM昌原非正規職支会は21日、韓国GM昌原工場前で社内下請け労働者の雇用保障を要求する集会を開いた。韓国GM昌原非正規職支会は下請け業者に任せた仕事を本社従業員に担当させる「インソーシング」のために社内下請け労働者が仕事を失っているとして6月からストを行っている。

韓国GM昌原(チャンウォン)工場の社内下請け労働者で構成された金属労組韓国GM昌原非正規職支会が「総雇用保障」を要求して波状的なストを行っている。生産量減少により会社が下請け企業にアウトソーシングしていた仕事を正規職に担当させる「インソーシング」のために雇用の脅威を受けているという理由からだ。同じ金属労組所属である昌原工場正規職労組は「非正規職支会のストが現在のように続けば会社も社内下請けの仕事を減らすほかない」として会社側を支持している。雇用をめぐる「労労対立」へと広がる様相だ。

◇労労対立なぜ広がったのか

金属労組は21日、韓国GM昌原工場前で記者会見を行い、「韓国GMは社内下請け優先解雇を中断し生産量縮小時に正規職雇用を維持するための労働時間短縮や循環休職などを社内下請け労働者にも同じように適用せよ」と要求した。金属労組はまた「社内下請け労働者がストライキをする時に会社がその穴埋めに正規職社員を投じてスト権が無力化している。雇用労働部はこうした『違法代替労働』を禁止しなければならない」と主張した。

現行労組法上、会社がスト労働者の代わりにその会社に所属する他の労働者を投じる代替労働は合法だ。雇用労働部は社内下請け労働者のスト時に元請け所属の正規職が働くのも適法と解釈している。外注化した仕事を再び正規職に戻すのは会社の経営上の判断という趣旨だ。それでも金属労組はこうした措置を違法だと追い込んでいる。

この日金属労組は「昌原工場で最近50人ほどが整理され、年末までに昌原工場で100件余り、富平(プピョン)工場で60件余りの雇用のインソーシングが進められる可能性が高い」と主張した。富平工場には2000人余り、昌原工場には700人余りの社内下請け労働者が働いている。

社内下請けは製造業で派遣が禁止されている現行の労働法体制で企業が雇用柔軟性を確保するために活用する手段だ。労組の保護を受ける正規職の解雇が事実上不可能なため不景気の時には社内下請け業者との契約を解除して正規職の雇用と会社の生存を維持するのが現実だ。韓国GM群山(クンサン)工場は「クルーズ」「オーランド」などの欧州向け輸出が途絶え。2014~2015年に社内下請けの仕事をすべて正規職にシフトした。この過程で社内下請け所属1000人ほどが働き口を失った。金属労組もこうした方式で正規職の雇用を守るのに暗黙的に同意してきた。

◇GMの撤退あおるか

正規職中心に構成された金属労組が社内下請け雇用保護を持ち出したのは韓国政府の非正規職正規職化政策に基調を合わせて勢力を拡張しようとする意図と労働界ではみている。正規職労組である金属労組韓国GM支部昌原支会のイ・ドゥヒ支会長は「昌原工場を長期闘争事業所とし全国的な非正規職闘争拠点とするという意図に反対する」と話した。

イ支会長はまた「昌原工場は生産量不足で多数の組合員が生計を脅かされている。非正規職支会がストを強行するのは昌原工場の未来不確実性を繰り上げる意図と判断される」と話した。正規職雇用の保護が優先という話だ。

韓国GMはこれに対し「労使が団結して競争力を回復しなければならない時期にストで適時に生産できなければ国内配分量がさらに減る可能性がある」と懸念する。6月から始まった下請け労働者のストで完成車2500台、エンジン8000台の生産支障が出たものと会社側は把握している。

正規職の人件費上昇にともなう業績悪化で「撤退説」まで出ているところに社内下請け問題まで起きれば米ゼネラルモーターズ(GM)本社が実際に韓国を離れる口実だけ与えることになるかも知れないとの懸念も出ている。韓国GMが撤退すれば本社の1万7000人と協力会社の役員・社員30万人ほどが働き口を失うことになりかねないというのが労働界の分析だ。