韓経:「グローバル経済大変革…韓国、4~5年間にしっかり対処できなければ危機再発」

  • 2017年11月22日

21日にソウルの全経連会館で韓国経済研究院が主催した「通貨危機克服20年特別対談」で李揆成元財政経済部長官(中央)が当時を回顧している。右は玄定沢対外経済政策研究院長、左は権泰信韓国経済研究院院長。

「現在の世界経済は大変革期だ。危機が迫っても正常に戻る復原力を持つための柔軟性を確保しなければならない」。

李揆成(イ・ギュソン)元財政経済部(現企画財政部)長官は21日、「韓国経済が『第2の通貨危機』を経験しないようにするなら対立と不和を止揚し、さらに合理的な対案を導出しようと努力しなければならない」と話した。その上で「今後4~5年間に急変するグローバル経済環境にしっかりと対処できなければ再び危機を招く可能性がある」と警告した。

◇今後4~5年が山場

李元長官のこの日の発言は韓国経済研究院がソウルの全経連会館で開いた「通貨危機克服20年特別対談」で出た。

彼は「いまは人口高齢化、低い資本生産性などで成長潜在力が落ち、すでに保有していた潜在力をしっかりと発現できず青年失業率が高い状況」と診断した。その上で「これからは情報通信技術(ICT)融合と第4次産業革命時代に対応した技術開発などの努力とともに危機が迫っても正常状態に戻る復原力を持つための柔軟性を確保することが重要だ」と指摘した。

この日の対談は20年前の1997年11月21日に韓国政府が国際通貨基金(IMF)に救済金融を申請した日を迎え、経済危機再発を防ぐための案を模索するために設けられた。李元長官は通貨危機直後の1998年3月に金大中(キム・デジュン)政権の初代財政経済部長官を務め危機克服を率いた代表的な経済官僚だ。

当時青瓦台(チョンワデ、大統領府)企画調整秘書官として在職した玄定沢(ヒョン・ジョンテク)対外経済政策研究院長もこの日特別対談に出演した。当時李元長官の下で財政経済部国際金融審議官を務めた権泰信(クォン・テシン)韓国経済研究院長が司会を担当した。

彼はグローバルスタンダードに合う制度と枠組みを備えなければ4~5年間苦労して構造調整をしても危機は克服しにくいだろうと数回にわたり強調した。

李元長官は「当時企業が高度成長神話にとらわれ過度に負債を抱えて重複過剰投資したことが韓国に対する海外投資家の信頼を失わせる原因になった」と診断した。

冷酷なグローバル金融市場の論理に対しても警戒心を呼び起こした。彼は「国際金融機関は基本的に雨が降る時に傘を奪っていき、日が射す時に傘を売ろうとする属性を持っている。グローバル金融市場は金を貸した債権者が主導するほかないため債権者に対する信頼が最も重要だ」と話した。

◇ゆでガエルから抜け出してこそ

李元長官は現在の韓国経済を悲観的に眺めることはなかった。彼は「韓国だけでなく米国、中国など世界の国はそれぞれ経済問題がある。韓国が『鍋の中のカエル』になるか『鍋の外のカエル』になるかの問題は経済問題をどのようにしっかり管理するかにかかっている」と説明した。

彼は「いま世界経済はICT融合と第4次産業革命などでわれわれの日常生活が根こそぎ変わる大変革期。これに体系的に備えることが最も重要だ」と強調した。合わせて「企業家の士気を向上する風土を作り、企業家も個人の利益より社会を優先するという使命感を持たなければならない」と話した。

李元長官はマクロ変数が韓国経済の現実をしっかりと反映しなければならないという意見も出した。彼は「金利、為替相場、賃金などが適正価格を反映できなくてはならないと考える」と指摘した後、問題は実践力だと強調した。李元長官は「そうした議論はきのうきょうでできるものではない。話ばかり旺盛で実践しなければ何の意味があるだろうか」と政府を遠回しに批判した。

玄院長も韓国経済の状況について「経常収支、外貨準備高規模など対外健全性部門は改善されたが、低成長の長期化、二極化と家計負債急増など対内経済ファンダメンタルズが弱まった」と診断した上で、「新しい形態の経済危機に備える必要がある」と話した。通貨危機と関連しては「危機克服過程で企業財務健全性と金融安全網が整備されるなどの成果があったが、労働部門の改革は柔軟性向上が不十分だった」と評価した。

権院長は「経済専門家を対象にアンケート調査をしたところ、回答者の68%が今後5年以内に韓国経済に危機が迫る可能性があると答えるなど、経済危機に対する懸念は絶えず提起されている状況。危機意識を持たなければならない」と警告した。続けて「1997年の通貨危機当時に韓国経済が急性肺炎を患ったとするなら現在は慢性疾患の状態。積極的に規制を緩和して労働の柔軟性を確保し、企業が投資と雇用を拡大できる条件を作らなければならない」と話した。