【取材手帳】トイレットペーパーホルダーも作る日本の大企業

  • 2015年4月8日

「ペーパーホルダー、ブラック、2万1500円」。

先月19日、東京の繁華街・新橋近くのパナソニック製品展示館には、こんな説明がついたトイレットペーパーのホルダーが展示されていた。無光沢加工でその上についたパナソニックのロゴが高級そうに見えるホルダー1つの価格は、韓国ウォンに換算すれば20万ウォンほど。3階にわたる大規模な製品展示館には、期待していたパナソニックの最新型電子製品の代わりに便器や浴槽、床材、台所用品、各種家庭用ドアなどが展示されていた。

「電子製品会社の展示館になぜこういうものしかないのか」という質問に、売り場の案内員は「パナソニックのインテリアブランドである『パナソニックリビング』展示館だからです」と答えた。

韓国でいえばサムスン電子やLG電子が台所インテリア企業ハンセムや家庭用床材メーカーのトンファフロアと市場を争っているようなものだ。大企業がトイレットペーパーホルダーまで作って中堅・中小企業と争っているという世論の批判に直面する可能性が高い。

展示館を案内するパナソニック関係者は「大企業がこういうものまで作れば日本国民が嫌がるのでないか」と尋ねる記者を、いぶかしがるような目で見つめた。「私たちがうまくできる業種をやっているので問題になる話ではない」という説明だった。電子企業独自の技術力を活用した気泡の出る浴槽、水とエネルギーの消費を半分以上節約できるシャワーや電灯などが目を引いた。

このように日本の大企業は韓国ならば可能とは思っていなかった事業を展開する例が多い。今年、創立100周年を迎える総合化学企業の住友化学は1910年代から肥料を生産しており、大手総合商社の三井物産は北海道で機能性タマネギを直接栽培して大手スーパーに納品している。GSカルテックスが肥料市場に進出したりサムスン物産が農作物生産に乗り出すと発表したりした場合の「後遺症」を考えてみれば、韓国では夢見ることもできない話だ。

だが、おかげで日本の消費者は20万ウォンのトイレットペーパーから血糖値を下げる成分が5倍も多く含まれたタマネギまでと選択の幅が広くなった。韓国の企業に対するさまざまな鎖が、さらに重く感じられた。

ノ・ギョンモク東京・知識社会部記者