韓経:【社説】大きくなる景気鈍化への警告音…不確実性の払拭が急がれる=韓国

  • 2017年10月2日

景気鈍化を知らせる警告音が大きくなっている。生産や投資、消費、雇用など実物経済の流れを示す主要指標が同時に低迷している。11兆300億ウォン(約1兆8155億円)規模の追加補正予算が計画通りに執行されているが、企業と消費者の体感景気は改善されていない。政治・安保・経済的な不確実性が拡大することで経済心理も冷え込んでいる。このままでは韓国だけが「停滞」に陥る可能性があるという指摘まで出ている。

8月の産業活動動向を見ると、消費と投資がいずれも後退した。一時的な現象ではなく、悪化している景気の流れを反映したという分析が多い。小売り販売は家電製品など耐久材を中心に前月より減り、設備投資も2カ月連続で減少した。全産業の生産も半導体(12.4%)を除けばマイナスだ。製造業平均稼動率も1.1%ポイント下落したことが分かった。

企業の体感景気も悪化の一途をたどっている韓国銀行の9月企業景気実体調査指数(BSI)は81で、基準である100に大きく及ばなかった。景気が悪いと感じている企業がさらに多いということだ。韓国経済研究院の10月BSI展望値も類似した流れを見せている。企業の不安は雇用市場に影響を及ぼしている。8月の就業者増加(21万2000人)が4年6カ月ぶりに最低に落ちた。

それでも政府は「3%成長率に向かった経路に進んでいる」と話す。消費と投資が調整されているが、世界経済の改善にともなう輸出好調に支えられて景気回復の流れを持続しているということだ。昨日発表された9月の輸出額は551億3000万ドル(約6兆1897億円)で、月間基準で最大だった。だが、半導体好況にともなう錯視を考慮する必要があるという指摘は昨日や今日のことではない。

今の景気鈍化は多様な要因が複合的に作用した結果だ。北朝鮮による核・ミサイル挑発にともなうリスクと中国のTHAAD(高高度ミサイル防衛)報復などが外的要因であれば、企業経営に関連した不確実性を拡大させる政府政策は内的要因になっている。

相次ぐ通商賃金訴訟と系列社内の不正取引調査など不確実性を拡大させる政策のせいで企業が萎縮しているという点を否定し難い。フランチャイズの不法派遣調査および是正命令を目にした企業は立ち往生している。景気回復の火種を生かすためには不確実性から払拭する必要がある。