韓経:【コラム】韓国「ビッグ2」の危機の本質

  • 2017年9月26日

韓国財界の雰囲気はいつよりも深刻で暗い。10大グループを一つ一つ見ると、SKとGSを除いて活気が感じられるところはない。国内では反市場的な立法と規制が続き、国外からは中国の牽制や北核のような不確実性が荒波のように押し寄せる。サムスンの危機は李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長の不在が決定的だ。一部の読者は「またその話か」と言うかもしれない。過去最高を更新している実績と株価はどう説明するのかと反問するだろう。

しかしサムスンは今後5年後の姿を全く描けずにいる。それがサムスンの危機の本質だ。事業再編と構造改革は1年近くオールストップした。これは人事の遅滞などとはレベルの違う問題だ。世の中のどの企業もぜい肉を落とさなければ新しい成長動力を生み出すことができない。

◆未来の生存は可能か

過去に李副会長は石油化学・エネルギー事業をハンファとロッテに譲った。最近はこれら業種が好況を迎えているため「サムスンは判断を誤ったのでは」という声が出ている。実際、ハンファとロッテはいわゆるサムスンとの「ビッグディール」に満足している表情だ。しかし化学事業を存続させていてもサムスングループ内で占める収益の比率は微々たる規模だったはずだ。核心は価格でなく原則だった。李副会長の原則は「グローバル競争力がない事業はうまくできるところに譲ろう」というものだった。サムスン電子のプリンター事業もそのような理由でヒューレットパッカード(HP)に売却された。

李副会長はグループが進む道を長々とは提示しなかった。迅速に判断して果敢に実行した。役職員はそのような姿を見て方向性を把握した。今のサムスンには李副会長の代わりをする人がいない。李副会長に「獄中経営」を期待することもできない。正常な環境でも体力と高度な集中力を必要とするのが企業経営だ。多くの人たちが在宅起訴の必要性を強調した理由でもある。李副会長の不在が長期化するほどサムスンの未来は暗くなる。

現代自動車の危機はやや複合的だ。「THAAD(高高度防衛ミサイル)報復」「円安」のような外部的な要因に「高コスト生産構造」「製品ポートフォリオ弱化」など内部的な要因が加わっている。今年の販売台数は生産能力(900万台)を大きく下回る700万台と予想されるという内部分析は、どこかで過剰投資が行われたという点を意味する。

◆オーナーが前に出るべき

グローバル金融危機後に市場で勢いを見せた現代・起亜車の競争力は優れた燃費と品質にあった。しかし「シェールガス革命」で弱点に変わった。原油価格が下落すると、大型セダンとSUVに対する需要が増え始めた。円安を前に出した日本自動車企業の反撃も強まった。さらに米アラバマ工場の人件費までが急増した。韓国労働者の高賃金構造を伝え聞いた現地労働者が同等な待遇を要求してきたからだ。

一度にあまりにも多くの悪材料が出てきたためか、現代車グループは反転のモメンタムを探せずにいる。結局、サムスンと似た論理でオーナーが前に出てこなければ複雑な問題を解決していくことはできない。今よりはるかに強く事業現場を掌握して組織をまとめる必要がある。一部で提起されている「所有と経営の分離」は非効率的というより無効率的だ。現段階でサムスンや現代車のオーナーよりも該当産業に専門的な識見と問題解決能力を持つ人はいない。

チョ・イルフン/副局長/産業部長