韓経:【社説】過去30年間、韓国は不平等がむしろ緩和されたという報告書

  • 2017年9月20日

高齢化を考えると、韓国の所得不平等は悪化するのではなく一部が改善される側面もあるという研究結果が出た。多くの政治家がどうかすると「所得不平等が悪化している」と叫び、選挙の時になると「格差深化」の掛け声があふれるが、実際はそうではないということだ。高麗(コリョ)大学経済学科のカン・ソンジン教授チームは「シンガポール経済レビュー」に実は研究報告書を通じて既存の所得不平等研究は人口統計学的な変化を考えていないとしてこのように分析した。

「韓国の不平等は深刻化しているのか、改善されているのか」という報告書でカン教授チームは1982年から30年間の都市世帯の所得と消費支出の推移を分析した。所得不平等ではほとんど変動がなく、消費支出で見ると不平等は改善されているというのが結論だ。ノーベル経済学賞を受けたプリンストン大学のアンガス・ディートン教授も貧困研究で人口統計学的な変化と高齢化の変数が欠けているという点を強調する「ディートン方法論」で関心を集めたことがある。程度の差があるだけで不平等と経済的格差はどの社会でも存在する。成長の効果を最大多数が享受するようにして雇用創出などを通して両極化問題を解決していくのは韓国社会が直面した課題だ。疎外階層に目を配り、階層移動のはしごをさらに実効性のあるものにしようというのも、そのために重要だ。カン教授も韓国の高い高齢者貧困率(49.6%)に注目しながら高齢化が今後、不平等問題を深化させる可能性があるとして支援策を強調した。

これに先立ち、世界銀行も世界的に不平等が減ったという報告書をまとめたことがある。極貧層が減ってジニ係数も落ちるという点を立証したものだった。だが、このような流れは蔑ろにしたまま、不平等の要素だけを探す人が国内外的に非常に多い。韓国社会でも見たい側面だけを見て統計も勝手に解釈する扇動グループがある。左寄りの一部の学界と政界が先頭に立ち、多くの若者たちが「ヘル朝鮮」を云々する現象は懸念される程度だ。市場経済と開放、政治的民主化が成長をリードし、持続的な成長は不平等を緩和させる。