韓経:国連制裁から2日で対朝支援検討した韓国政府…日本は反発

  • 2017年9月15日

韓国政府が14日、北朝鮮に800万ドルの人道支援を検討することにしたのは「対朝人道支援と政治状況は別個」という認識から出た決定だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)が今月12日に「戦術核の再配備は検討していない」と明らかにしたのに続き、対朝人道支援カードまで持ち出したのは北朝鮮を対話の席につかせるための戦略的考慮だという分析が出ている。韓国政府が対朝宥和策をあきらめていないことを伝えるサインだということだ。

だが、このような動きは対北朝鮮圧迫と制裁を強化する国際社会の基調と合わず、論争が起こっている。まず日本が韓国政府の対北朝鮮支援方針に対して「国際社会の対北朝鮮圧力を損ないかねない行動」と怒りを示し、韓日両国の対北朝鮮共助が揺さぶられるのではないかという懸念も提起されている。

◆新政府初の対朝支援

韓国政府が北朝鮮に800万ドル(約8億8000万円)を支援するかは統一部長官主宰で21日に開かれる南北交流協力推進協議会(以下、交推協)で決まる。しかし、すでに関係部署間に共感が形成されたものと知られており、対朝支援が行われる可能性が高い。統一部当局者は同日の会見で「通常、交推協では原案のとおり行く場合がほとんど」と説明した。

交推協で原案通り確定すれば、文在寅政府では初めての対朝支援を行うことになる。2015年12月に国連人口基金の社会経済人口および健康調査事業に80万ドルを支援して以来21カ月ぶりに対北朝鮮支援が再開されることになる。

今回政府が支援しようとする800万ドルのうち450万ドルは国連世界食糧計画(WFP)の児童・妊産婦対象栄養強化事業に使われる予定だ。350万ドルはユニセフの児童・妊産婦対象ワクチンおよび必須医薬品、栄養失調治療剤事業に使われる。

◆対朝制裁強調した米日と足並みずれるか

今回の決定は北朝鮮の第6次核実験以降、国連安全保障理事会が対朝制裁を決議してから2日で出された。対朝制裁を強化している国際社会とかみ合わないのではないかという誤解を呼ぶおそれのあるタイミングだ。そのため韓国政府は対朝人道的支援方針を事前に米国や日本に説明した。

それでも日本政府は強く反発した。日本政府の報道官である菅義偉官房長官は同日の会見で「北朝鮮に対する圧力を損ないかねない行動」と批判した。

菅長官は「核実験など北朝鮮が挑発的行動を続けている今は、対話の局面でなく国際社会全体が北朝鮮に最大限の圧力をかける時」と強調した。

野党も一斉に批判した。全希卿(チョン・ヒギョン)自由韓国党報道官は論評を出し、政府の対北朝鮮支援を直ちに撤回するよう促した。チョン報道官は「最高潮に迫る安保危機の状況で国民が耳を疑うような計画であり、国民の胸をつぶすような計画」とし、「不良国家に韓国政府だけ無限の信頼を見せる局面を国際社会がどれほど非理性的な状態だと嘲笑し、疑問を呈するか心配が先に立つ」と糾弾した。

安哲秀(アン・チョルス)国民の党代表は同日、「果たして(支援の)時期が今なのかという疑問がある」とし、「北朝鮮の核実験直後で韓国が最も大きな被害当事国なのに、それをやるべきなのか突き詰めなければならない」と指摘した。

こうした中、文在寅大統領の統一外交安保特報である文正仁(ムン・ジョンイン)延世(ヨンセ)大学名誉特任教授は同日、あるフォーラムの講演で「北朝鮮は核弾頭の小型化能力などを考慮すると事実上、核兵器を保有しているとみなす」とし、「たとえ現実はこうであっても韓国としては認められないのが事実で、このような状況認識下において非核化戦略を立てていかなければならない」と話した。北核危機の解決法と関連して「北朝鮮の核凍結を前提に韓米連合軍事演習を中断する『暫定的双中断』も考慮しなければならない」と明らかにした。