韓経:【社説】年120万ウォンの児童手当、画一的な福祉が問題だ=韓国

  • 2017年8月18日

政府が満5歳以下の児童に「児童手当」として月10万ウォン(約1万円)を最大60カ月間、例外なく支給するという。文在寅(ムン・ジェイン)政権の選挙公約であり、伝統市場などで使える商品券を支給するというものから「現金支給原則」に変わった。無償給食、無償保育に続くもう一つの「画一的福祉」という評価が出ている。

児童手当を新設すれば現政権だけで13兆4000億ウォンが必要となる。同時に発表された高齢者基礎年金5万ウォン引き上げ案でも5年間に29兆5000億ウォンが追加される。財源調達の心配が生じるのは当然だ。「健康保険保障性強化」と「基礎生活受給者拡大」まで含めると、この1週間に数兆-数十兆ウォンの福祉政策が4件も発表された。

財源の心配の中でも児童手当が特に気にかかるのは実効性と持続可能性のためだ。少子化問題を解決するという趣旨だが、若い世代の風潮を見ると月10万ウォンで子を産もうとはしないという専門家が多い。無償保育、無償教育、住居支援などで過去10年間に100兆ウォン以上を少子化解消名目で投入したが、合計特殊出生率は昨年1.17と、依然として最低水準だ。一連の「生涯周期別支援策」が効果を発揮できないということだ。

億ウォン台の年俸者にまで同じ金額を同じ期間支給する方式について、当局は「裕福だからといって多くの子を産み、貧しいからといって産まないわけではないため」という論理で一括支援背景を説明している。追加で企画中の第2子、第3子出産支援も一律的になるようだ。出産忌避の原因が所得のためだけではないという研究結果はすでにいくつも出ている。移民者受け入れ拡大、多文化家族への支援強化、高齢者再就職拡充がはるかに現実的な対策という指摘もある。

持続可能性も念頭に置くべきだ。無償保育施行から6年目を迎えたが、少子化はどれほど改善されただろうか。2012年に1.2だった出産率はさらに落ちた。にもかかわらず「今は10万ウォンだが児童手当を5万ウォン、10万ウォン引き上げるという公約が今後出てくるだろう」という声も聞こえる。

少子化は国家的な難題だが「画一的、無差別支援」は正しい解決方法にならない。「児童手当法」の法制化が必要なだけに国会は財源だけを質す以上の深い議論をする必要がある。