韓経:【社説】高コスト低効率構造で危機を自ら招いた韓国自動車産業

  • 2017年8月2日

韓国自動車産業が総体的な危機だ。韓国自動車産業協会によると、国内自動車5社の今年1-7月の販売台数は462万2917台と、前年同期比7.5%減少した。昨年(7.2%)に比べて減少幅が拡大した。国内の自動車生産台数は2011年の466万台をピークに昨年は423万台まで減少した。その余波で2005年から維持してきた世界自動車生産5位を昨年インドに奪われた。2010年から企業別世界トップ5を維持してきた現代・起亜自動車さえも今年は5位圏から外れるという見方が有力だ。

自動車産業の危機の表面的な理由は実績不振だ。何よりもTHAAD(高高度防衛ミサイル)報復の余波で今年上半期、中国市場で現代・起亜車の販売が30-40%も減少したのが決定的な影響を及ぼした。米国での販売も不振だった。しかし根本的な原因は国内自動車産業の内部にあると見るべきだろう。高コスト低効率構造、そしてこれと不可分の関係にある硬直的な労使関係が危機の主犯ということに異見はほとんどない。

韓国自動車5社の平均年俸は9213万ウォン(約905万円、2016年)。トヨタ(7961万ウォン)やフォルクスワーゲン(8040万ウォン)など競争国の企業とは比較にならないほど高い。一方、生産性は低い。車1台の生産に投入される時間(HPV)は韓国自動車5社の平均が26.8時間(2015年)であるのに対し、トヨタは24.1時間、GMは23.4時間にすぎない。労働柔軟性は比較自体が不可能なほどだ。韓国企業は解雇が事実上封鎖されているうえ、ストライキ中にも代替労働を使うことができない。工場間の物量調整や事業場内の転換配置までも労組と合意しなければいけない国は韓国しかない。

こうした劣悪な構造で世界トップ5を維持してきたこと自体がむしろ奇跡に近い。今のような産業構造が続く限り、ビッグ5復帰は不可能かもしれない。労使から生まれ変わる必要がある。会社は雇用を保障し、労組は労働柔軟性に同意するなど、画期的な変化なしには産業自体が共倒れになるおそれがある。長期間ストライキがない日本、労使が手を握ったドイツ、労働柔軟性を高めたイタリアなどを見習うべきだ。