韓経:大企業に絶えず「請求書」を出す韓国政府

  • 2017年7月24日

「最低賃金と電気料金の引き上げに今度は法人税まで…」。

文在寅(ムン・ジェイン)政権に入って大企業が受けた請求書「3点セット」だ。新政権が大統領選挙公約の履行と財政確保のためにこうしたカードを取り出している。大企業の財務担当役員らは「どうして企業の財布ばかり狙うのか分からない」と不満を表している。政府は企業に対して一言も意見を問わなかった。

法人税率引き上げ(22%→25%)が代表的な一方通行式の請求書に挙げられる。まず秋美愛(チュ・ミエ)共に民主党代表が述べた課税標準純利益2000億ウォン(約200億円)を超える大企業が対象だ。これら企業は増税自体よりも議論の進行に戸惑いを隠せずにいる。与党は先週発表した「文在寅政権100大国政課題」の遂行に増税が必要だという議論が始まるとすぐに「富裕層増税」を持ち出し、文在寅大統領はこれをいとも簡単に追認した。増税の必要性と正当性をめぐる公論化の過程でも税金を出す当事者の意見を聞くことは一度もなかった。後に企業が高い法人税率を避けて海外での所得を国内に持ち込まず海外課税当局に申告する場合むしろ税収が減るという懸念も考慮されなかった。

脱原発政策の副産物である産業用電気料金引き上げも同じだ。政府は原発の比率を低めれば電気料金引き上げが避けられないという反論が出てくると、「産業用電気料金から上げればよい」という態度で一貫している。経済界のある関係者は「公約履行に伴うすべての負担を企業に押しつけようとしている」とし「文在寅政権が完全に大企業にストローを刺したという声が出ているほど」と話した。

来年の最低時給引き上げ(16.4%)も当初の意図とは違い、高賃金勤労者が多い企業の大幅な賃上げにつながる兆候が表れている。さらに最低賃金委員会の議論過程で企業の意見が事実上黙殺されたり遮断されたという不満が出ている。キム・ドンウォン高麗大経営学科教授は「このように押しつければ企業の投資と雇用の意欲が弱まるだけ」とし「雇用を増やすという政策も成果を出しにくいだろう」と指摘した。