韓経:「所得主導成長」に国民年金動員を公式化…「越権」の声も=韓国(2)

  • 2017年7月19日

◆スチュワードシップコードも強行か

収益率向上のための単純投資目的の株式で議決権を行使すれば、国民年金が大韓民国の上場企業全体の持ち株会社のようになるという懸念が生じる。国民年金の本来の趣旨に忠実になり、保有株を他の株主の意思決定に比例する「シャドーボーティング(shadow voting)」に向かうべきだという主張が出てきた背景だ。しかし文在寅政権が大企業監視・監督強化を強調してきただけに、スチュワードシップコードも施行するという見方が強まっている。

国民年金基金を小遣い程度に考えるのは現政権だけでない。選挙の時期を迎えると繰り返される政界の慢性病だ。国民年金で青年支援住宅を建設すると主張した「安哲秀(アン・チョルス)公約」がそのような例だ。

◆基金枯渇がさらに早まる可能性

国民年金が強調してきた「独立性・中立性・効率性・収益性・安定性」強化案はそれほど議論されていない。公団が本社を全羅北道全州(チョンジュ)に移した後、数百兆ウォンの資産を運用する人材が次々と離職し、専門性までが揺れている。朴槿恵(パク・クネ)政権当時、サムスン系列会社合併の株主権行使に関する疑惑などで公団幹部が起訴され、後遺症までが重なった状況だ。

こうした中、国民年金の枯渇時期がさらに前倒しになるという警告ばかり出ている。2060年に枯渇するというのが政府の公式財政推計だ。しかし国会予算処は2058年、納税者連盟は2051年という報告書を出した。政府が5年ごとにする次の財政推計は来年上半期だ。独立性・安定性強化案が急がれる。

国民年金は社会的扶助システムだ。法で支給が保証された公務員年金、軍人年金とは次元が違う。基金が枯渇した場合、政府が国民年金に支援する根拠もない。加入者が2177万人に増えた国民年金が持続可能になるよう政府と国会がより積極的な保護育成案を講じる必要がある。