韓経:「福島事故後の絶望も乗り越えたが…もう本当に倒産」…韓国原発関連会社の涙

  • 2017年7月14日

原発関連の中小企業代表が13日、慶州の韓国水力原子力本社の前で新古里5・6号機工事中断に反対してデモを行っている。

「2011年の福島原発事故の絶望的な状況も乗り越えてきた。しかし韓国の政府が原発を中断するというので、もう倒産しかない」。

原発設備分野で世界的な技術力が認められているムジン技研のチョ・ソンウン代表は13日、慶州(キョンジュ)韓国水力原子力(韓水原)本社の前で記者らに「26年間にわたり蓄積してきた技術が無用になる」とし、このように語った。光州(クァンジュ)広域市に本社があるムジン技研は原子炉の蓋を固定するボルトを締めたり緩めたりする過程に必要な核心技術を持つ企業だ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時の2004年に模範中小企業人として大統領表彰も受けた。

◆「輸出もふさがる」

チョ代表はこの日、韓水原が新古里(シンゴリ)原発5・6号機工事を一時中断するための理事会が開かれると聞き、原発関連の中小企業関係者60余人とともに慶州本社に来た。原発中小企業の問題を訴えるためだ。ムジン技研など新古里5・6号機工事に参加する企業は全国512社、作業員は2万9100人にのぼる。新古里5・6号機参加企業は3カ月間の工事中断だけで1000億ウォン(約100億円)にのぼる損害が生じるという。永久中断になれば被害額は雪だるま式に増える。

チョ代表は「福島事故後、原発設備関連の世界市場が事実上消えた」とし「2015年から市場が回復に向かい、その間蓄積してきた技術をもとに国内外の工事に参加した」と説明した。チョ代表は「韓国が原発を中断してしまえば、どの国で韓国企業の技術を使うのか」とし「国内外の市場をすべて失えば倒産するしかない」と語った。

製造業者だけの問題ではない。ソフトウェア企業は育成した高級人材まで失わないか心配している。原発関連ソフトウェア会社フォーマルワークスのキム・テヒョ代表は「ソフトウェア人材を養成するのに多くの時間がかかった」とし「突然、役に立たない人材になるかもしれない」と懸念を表した。キム代表は「3カ月後に工事が再開するという保証もなく、毎日が苦しい」と訴えた。

安全と環境のために脱原発をするにしても時間を置いて徐々に進めるべきだと中小企業の関係者は声をそろえた。韓国ファイバーのハン・ヨンス常務は「性急な政策推進が最も大きな問題」とし「共生する案を用意してほしい」と語った。

◆核心技術の海外流出も

原発関連の核心技術が流出するという懸念もある。原発関連計測制御技術を保有するウリ技術のソ・サンミン専務は「韓国が原発を中断するというので、中国とロシア、日本の原発業界はお祭りムード」とし「22年間かけて蓄積した世界最高の技術を保有するが、中国企業から話があれば売ることも考えている」と話した。ソ専務は「次の政権で原発を再開することになっても、すでに韓国の技術競争力は失われているはず」と指摘した。

原子炉の核心設備を供給するヨンジンテックウィンのカン・ソンヒョン代表も「韓国型原子炉(APR1400)の核心技術があるが、今回の措置で必要ないものになった」とし「ただ捨てるよりも中国に売るのがよい」と語った。

政府の一貫性のない政策に対する批判も多かった。先端技工のコン・ジュンシク代表は「産業通商資源部は2015年の第7次電力需給計画(2015-29年)でも原発の比率を増やすと説明したが、政権が交代したからといって突然、立場を180度変えた」と指摘した。コン代表は「政府の政策の一貫性を信じて投資したが、莫大な損失を出すことになった」と話した。