韓経:米国は急ぐが…交渉代表も決まらない韓国

  • 2017年7月14日

韓国は通商外交を率いる首長も不在のまま米国の韓米自由貿易協定(FTA)改定要求に直面することになった。新政権発足から60日が過ぎたが通商ラインの空白は続き、企業出身の重鎮が布陣する米国の戦術に対処できるのかという危機感が強まっている。

産業通商資源部によると、米通商代表部(USTR)が開催を要求した韓米FTA共同委員会は、韓国の通商交渉本部長と米国の貿易代表、そして2人がそれぞれ指名する人物が共同委の共同議長となる。

与党の共に民主党は先月、政府組織法改正案を国会に提出、産業通商資源部に通商交渉本部を新設し、次官級の通商交渉本部長に対外的な「通商長官」の地位を付与することにした。しかし国会で政府組織法の通過が1カ月以上遅れ、通商交渉本部長も空席になっている状況だ。通商業務を総括する産業部通商次官補も李仁浩(イ・インホ)前次官補が第1次官に移ったことで空いている。

先月指名された白雲揆(ペク・ウンギュ)産業部長官候補はまだ聴聞会も通過していない。聴聞会を通過しても通商関連の経歴がまったくないため、緊急な通商懸案にうまく対処できるかは未知数だ。このために政府は米国側に通商交渉本部長が正式に任命されるまで共同委の開催を延期することを要請する方針だ。

通商コントロールタワー不在の現実は、米ワシントンで先月開かれた韓米首脳会談で克明に表れた。当時、会談に同席した両国通商関係者の重量感の差は非常に大きかった。米国側はロス商務長官とライトハイザーUSTR代表が同席したのに対し、韓国は李仁浩産業部第1次官だけだった。

韓国政府としては張夏成(チャン・ハソン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)政策室長、金顕哲(キム・ヒョンチョル)大統領経済補佐官も通商政策に直接・間接的に関与するが、学者出身であり通商経験は一度もない。

ある政府関係者は「まだ公式交渉は行われていないが、韓国側の立場を調整して最終意思決定をするためにはコントロールタワーの役割をする人物が欠かせない」とし「首長も不在で、十分な交渉戦略もないため、米国側の言いなりにならないか心配だ」と語った。