韓経:【社説】「自動車産業危機」を深める労組の選択=韓国

  • 2017年7月10日

韓国自動車産業の危機を心配する声があちこちから出ている。国内生産が数年間減少している中、今年に入って中国・米国など海外での販売が明確に減っていることに対する警告だ。この渦中にも現代・起亜自動車、韓国GMの正規職員労組は無理な賃上げなどを要求しながらストライキの動きを見せている。落ちる生産性を引き上げ、より多くの仕事を確保しようという考えはどの労組にも見られない。

今年上半期の国内自動車生産台数は216万2548台と、2010年上半期以来の最低水準となった。韓国の新車生産は昨年インドに抜かれて世界6位に落ちたのに続き、今年はメキシコにも追い越されるという危機感が強まっている。現代・起亜車は中国の「THAAD報復」で3月以降、現地販売が50%以上も急減し、非常事態を迎えた。日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)妥結も大きな負担だ。

しかし自動車労組は会社の危機にもかかわらず自分たちの取り分の確保に没頭している。7日にストライキを可決した韓国GM労組をはじめ、起亜車と現代車の労組もストライキの手続きを踏んでいる。しかも韓国GMはこの3年間、損失を出している。累積損失は2兆ウォン(約2000億円)にのぼり、「韓国撤収説」まで出ている。現代車労組も純利益30%成果給支給、総雇用保証合意書締結などの無理な要求が受け入れられなかったことで交渉決裂を宣言した。同社の労組は約2000台のバスの注文を抱えているが、会社の増産要求を受け入れていない。

破産直前になった過去の双龍車の事例を取り上げるまでもない。販売が減り仕事がなく危機を迎えた会社から労組がストライキで得るものはない。仕事の減少に危機を感じることができなければ会社と労組が共に滅びる道しかない。労組は韓国自動車産業の未来に対する心配を決して軽視してはいけない。仕事がなくなれば雇用もなくなるというのは平凡な真理だ。このような状況で上級労組の「政治ストライキ」に熱心なら、労組が自動車産業の危機を招くという批判に何と話すのか。