韓経:中東・カタール断交に連日緊張する半導体業界、理由は…

  • 2017年7月7日

エネルギー・物流業界に比べて中東情勢に関心が薄かった半導体業界が中東発ニュースに注目している。サウジアラビアなどアラブ7カ国が今月初め、宗教的な葛藤のためカタールとの国交断絶を宣言したからだ。カタールは世界ヘリウム生産量の30%を担う。

融点がマイナス272度と気体の中で最も低いヘリウムは、半導体の露光工程などで過熱したウェハーなどを冷ますのに利用される。半導体ラインの稼働に欠かせないガスだ。ガルフ海域の内側のカタールで生産されたヘリウムは、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)の港を利用してこそ輸出できる。韓国が輸入するヘリウムは年間約1800トンで、昨年は米国から62%、カタールから32%輸入した。その半分以上が半導体業界に供給される。

ヘリウムは生産が容易でないため、供給に問題が一度発生すれば需給の不均衡を戻すのが難しい。空気より軽くほとんどが地球の外側に飛んでいくため大気には0.0005%しか残らず、空気中から捕集するには莫大な費用がかかる。天然ガスなどを採掘しながら地層にあるヘリウムを同時に採取するのが唯一の生産方法だ。

カタール産ヘリウムの輸入比率が高い国を中心に供給不足問題が表面化している。中国内のヘリウム価格は前月比で30-40%上昇し、1立方フィート(約28.3リットル)が260-280ドルで取引されている。産業用ガス流通企業MS総合ガスの関係者は「台湾ではすでに品薄現象が表れ、台湾企業が韓国の流通企業にヘリウムの購入を問い合わせるところも出てきている」と説明した。

こうした事態が続けば韓国も安心できない。半導体業界の関係者は「今は在庫のヘリウムがあるため大きな問題はないが、カタール事態が来月末まで長期化すれば需給が不安定になるかもしれない」と話した。米国産ヘリウムの輸入に大きな問題がないためカタールの事態で半導体工場が停止することはないが、費用の上昇は避けられない見通しだ。