韓経:【社説】米国はFTA再交渉を既成事実化するが、韓国は「通商指令塔」も不在

  • 2017年7月4日

韓米自由貿易協定(FTA)再交渉問題をめぐる論争が続いている。トランプ米大統領は文在寅(ムン・ジェイン)大統領との首脳会談後、共同メディア向け発表で「いま韓米FTA再交渉をしている」と述べた。トランプ大統領は両国の閣僚が同席した拡大首脳会談でもFTA5年間で対韓貿易赤字が倍増し、自動車と鉄鋼が主な理由だと具体的に指摘した。米通商代表部(USTR)は協定改定に向けて特別共同委員会の開催を要求するという。

一方、文大統領は特派員懇談会で「(FTA再交渉は)合意していない話」と述べた。張夏成(チャン・ハソン)政策室長も「双方の間で合意したものはない」と否認した。両国の話が食い違う。しかしFTAは一方が再交渉を要求すれば相手は応じなければいけない。選択の問題ではない。確実なのは米国側が再交渉を既成事実化したという点だ。大統領の外交デビュー舞台である今回の首脳会談の成果が通商問題のためやや色あせてしまった。

トランプ大統領は誰もが認める「交渉の達人」だ。トランプ大統領がテレビカメラの前で随時「FTA再交渉」に言及し、共同声明の発表まで7時間もかけて我々を心配させたのも交渉術の側面で見れば理解しやすい。こうした局面で経済分野を集中的に議論した拡大首脳会談の両国出席者は重量の面で差が大きかった。米国側は商務長官、米通商代表部(USTR)代表が出てきたが、韓国側は産業通商資源部第1次官と経済秘書官(1級)だった。新政権の人事で通商チームは後まわしにされたからだ。

昨日、産業部長官が指名されたが、通商とは全く関係がない人物だった。新設することにした通商交渉本部長は政府組織法の通過遅延でいつになるか分からない。米国側がFTA再交渉のために両国共同委員会の構成を要求してくれば、誰が出るかがあいまいだ。近いうちに鉄鋼安保報告書、貿易赤字報告書などを発表し、圧力を加えてくるだろう。両国の首脳は今週末、G20首脳会議でまた会う。早期に通商コントロールタワーを構成し、冷静かつ緻密な交渉戦略を立てなければいけない時だ。輸出で生きている国が通商をあまりにも軽視しているのではないだろうか。