韓経:韓国伝統暖房技術「オンドル」に海外が注目、国内では…

  • 2017年6月12日

釜山海雲台(ヘウンデ)の「斗山(ドゥサン)ウィーブ・ザ・ジェニス」は世界で2番目に高いマンションだ。80階建てのこのマンションには韓国の伝統暖房技術「オンドル」が適用された。2011年に完工した釜山海雲台アイパークマリーナタワー(72階)と京畿道富川(ブチョン)リチェンシアタワー(66階)もオンドル技術が適用された超高層住居施設だ。

金光禹(キム・グァンウ)ソウル大建築学科教授は9日、ソウル鍾路区(チョンノグ)国立民俗博物館で開催された「科学技術・伝統文化融合研究フォーラム」で、「韓国は80階以上の超高層ビルにオンドル技術を適用するほど技術力が優れているが、専門企業もなく科学的研究が不足し、海外に主導権が移りつつある」と指摘した。

オンドル(ondol)はオックスフォード辞典にも載っている韓国の代表的な伝統発明品の一つだ。かまどに火をたき、熱い空気で床を暖めることで部屋の空気全体を暖める原理だ。床の熱が空気中の輻射を通じて伝えられる方式であるため、輻射暖房とも呼ぶ。オンドル技術は最近「輻射冷暖房」という新しい名称で呼ばれ、海外の建築物に次々と導入されている。独ベルリンの国会議事堂は7500平方メートルの建物の床をオンドル方式で暖めている。仏パリのルイ・ヴィトン博物館にもオンドル技術が採択された。北欧では温度と湿度に敏感な航空機格納庫、小児病院、室内競技場に導入される事例が増えている。フィンランドの冷暖房設備会社によると、輻射冷暖房市場は年間24億ユーロ(約3000億円)規模にまで成長した。

しかしオンドルの主導権は徐々に海外に移っている。米UCバークレー空間環境センターが発表した世界輻射冷暖房導入建物リストによると、韓国は仁川(インチョン)空港第2庁舎とソウル上岩洞(サンアムドン)エネルギードリームセンターのわずか2カ所しかない。しかも2カ所とも海外の企業と研究所が施工している。中国との元祖をめぐる論争もある。金教授は「中国はオンドルを自国内の少数民族が使用する伝統暖房技術として国際社会に紹介している」とし「オンドル科学化と産業化が必要な時期だ」と述べた。

この日のフォーラムでは、韓国伝統蒸留酒の科学的復元が急がれるという主張もあった。英国と米国のウイスキー会社はそれぞれ固有の蒸留器を保有している。冷却器の方向や全体の形態により固有の味と香りを出すためだ。韓国の場合、代表的な蒸留酒に伝統焼酎があるが、伝統の蒸留装置ではなく、外国からウイスキーとブランデーを作る蒸留装置を導入して生産している。伝統の蒸留器は発酵液を全体的に加熱できず、焼けたにおいがするなど短所があるうえ、日本による植民地時代以降、命脈が事実上途絶えた状況だ。キム・ジェホ韓国食品研究院伝統酒研究チーム長は「伝統焼酎がウイスキーのようにブランド化するには伝統蒸留器の科学的な研究を通じて従来の限界を克服した韓国型蒸留器の開発が必要だ」と述べた。