韓経:1980年代に後退した韓国の大学…理由は?(1)

  • 2017年6月7日

延世(ヨンセ)大は昨年、CT(conputational thinking、計算論的思考)教育を導入しようとしたが、あきらめた。学科間の壁を崩すのが難しいうえ、海外から専門家を招く費用もかかるからだ。CTとは、ABM(人工知能、ビッグデータ、機械学習)など第4次産業革命を可能にする核心教育で、複雑に絡む複数の実生活の問題を計算論的思考を通じて解決できるよう支援する教育だ。米国では2000年代初期からスタンフォード大をはじめとする主要大学に必修科目として導入されている。

7年間続いている「予算不足」は韓国の大学の競争力を落としている。予算がかかる討論型の授業の代わりに大講義室での授業が増えているのが代表的な事例だ。一部の地方大学は節電のため校内の電気が午後10時に自動的に消えるほどだ。深夜まで研究し、創業に没頭するには、大学付近のカフェを転々とする必要がある。

◆大学授業料、事実上の引き下げ

今年の私立大の平均授業料は年間739万7000ウォン(約72万円)。2012年に比べ約2万ウォン低い。年間物価上昇率を勘案すると実質的なマイナス幅はさらに拡大する。大学が授業料の据え置きでなく「引き下げ」と表現する理由だ。半強制的な授業料据え置きが始まった2011年から大学の競争力は下がり始めた。スイスの国際経営開発院(IMD)の教育競争力分析によると、2008年の4点から34点(2011年)まで上昇した大学競争力指数は昨年10点に落ちた。

現場の体感度はさらに深刻だ。ムン・ボンヒ淑明女子大企画処長は「毎年支出しなければいけない建物の減価償却費も校費会計に積み立てることができない」とし「大学財政が危険水準に入っている」と吐露した。さらに「このままだと数年以内に積立金がなくなるということ」と語った。

大講義室に学生を詰め込んでする授業が増えているのも「大学崩壊」の前兆だ。ソウル市立大が代表的な例に挙げられる。受講人員が101人以上の大型講義が2011年には55件だったが、2014年には113件に増えた。昨年も112件だった。このためソウル市立大は「101人以上講座開設比率2.5%」という教育部・韓国大学教育協議会の大学機関評価認証基準を2013年の2学期から守れていない。ソウル市立大はソウル市の予算支援で「半額授業料」を実現した大学だ。