韓経:【社説】すべてのFTAに「為替操作禁止」を盛り込むという米国=韓国

  • 2017年5月31日

米国が今後すべての貿易協定に「為替操作禁止」規定を盛り込む方向で検討しているという。米通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー代表は最近、上・下院公聴会に出席し、北米自由貿易協定(NAFTA)など、今後再交渉あるいは締結する貿易協定にこのような条項を盛り込む案を推進すると明らかにした。貿易不均衡問題を是正するための為替政策を通商政策と併行していくということだ。

このような案が現実化すれば韓国にとってはかなり重い負担となる。これまで米国は財務省の為替報告書に基づいて為替操作国、観察対象国などを指定してきた。ところがFTAなどに直接為替操作禁止を規定した制裁措置まで盛り込むことになれば、今よりも迅速かつ直接的な貿易報復が可能になる。このような条項が入れられた場合、韓国・日本・中国などが最も大きな被害を受けるという分析が出ている。NAFTA加盟国は外国為替市場への介入をほとんどしないためだ。

ドナルド・トランプ米大統領は「ひどい交渉」と言って韓米FTAに対して再交渉する方針を明らかにしてきた。もし再交渉を通じて為替規定が盛り込まれることになれば、対米輸出は少なくない打撃を受ける可能性がある。ライトハイザー代表は強硬派の保護貿易主義者に挙げられていることから、最後まで推し進める可能性が高い。ピーターソン国際経済研究所のような米国シンクタンクが「為替操作国には正面対抗しなければならない」と、トランプの考えに同調している点も懸念される部分だ。

一部では北朝鮮政策やTHAAD費用などで韓国と異見があるトランプ政権が意外に強い貿易報復カードを取り出すかもしれないとの見方も示している。FTA再交渉に先立ち、鉄鋼などに対する強力な輸入規制が出てきうるということだ。状況は急激に変化しているが、新政府ではまだ通商組織の整備も、通商責任者の任命も行われていない。心配だ。