韓経:【社説】グーグル・アリババはできてサムスン電子はできないこと

  • 2017年5月25日

米国のグーグルが世界的な革新企業になったのは差等議決権で経営が安定したことが主要要因だという分析が出てきた。韓国経済研究院によると、グーグル共同創業者は1株1票ではなく1株10票の差等議決権株式で全体株式の63%を確保している。このため敵対的M&A(企業の合併・買収)や短期実績を心配せず、未来の価値を重視した果敢なR&Dと人材投資が可能だったということだ。グーグルが2004年の上場から11年間に売上高24倍、営業利益30倍、雇用21倍の飛躍的な成長を遂げた原動力となった。

グーグルだけではない。中国アリババが2014年の上場当時、香港ではなくニューヨーク証券市場を選んだのも、差等議決権が決定的な理由であった。創業者の馬雲は10%未満の持ち株比率でも経営権の防御を悩む必要がない。ウォーレン・バフェットはバークシャー・ハサウェイ1株あたり1万倍の議決権を持つ。英国、フランス、スウェーデン、日本など主要国がすべて差等議決権を認めている。グローバル企業はサムスン電子の大株主より少ない持ち株比率でも圧倒的な議決権を行使できるということだ。

代表的な経営権防御手段である差等議決権が韓国企業には「絵に書いた餅」になっている。大株主特恵反対、少数株主保護という2分法に阻まれ、これといった議論もない。むしろ大株主規制をさらに強化する商法改正案が通過される可能性が高まっている。差益と配当が関心事である少数株主のための政策かどうかも疑問だ。企業が自社株買い、友好的株主確保などにエネルギーを消耗するほど、グーグルのような果敢な革新投資は遠のく。特に資金力が脆弱なベンチャー・中小企業としては、経営権を脅かされることなく外部の資金を調達するのは難しい。これは雇用とも直結する問題だ。株式長期保有者に議決権をより多く与える「テニュアボーティング(Tenure Voting)」でも検討する時期を迎えている。差等議決権は特恵ではなくグローバルスタンダードだ。