韓経:【コラム】誰が大統領に当選しても懸念される韓国経済(1)

  • 2017年4月24日

大統領選を2週間後に控えている。次の政府の最優先課題は韓国経済の活気を取り戻すことだ。しかし、候補らの経済公約を見ると、誰が当選しても懸念される。

第一に、民間活力を促すよりは、政府がすべてを規制するという強欲が明るみに出ている。誰もが規制をネガティブ方式に変えるという基調を明らかにしているが、規制を緩和するという公約は見当たらない。業種の指定、立地の制限、利子・手数料・賃貸料の抑制、成果の共有、雇用割当、議決権制限、退社時間の遵守など規制強化の約束だけが並ぶ。6年近く「サービス産業発展基本法」に反対してきたが、サービス産業を活性化するという二律背反的な姿も目に見える。

ほとんどの候補が提示している「青年雇用割当制」は深刻な副作用が予想される。仕事は変わっていないのに雇用だけを増やせば「ゼロサム・ゲーム」の数字遊びしかならないだろう。産みの苦しみの末に誕生した賃金ピーク制と成果給制を廃棄するという候補もいる。韓国の勤労者賃金の年功性は世界で最も高く、欧州連合(EU)平均の2倍にもなる。勤労者が生産性を引き上げる動機づけが弱くならざるを得ない。既存の就業者の既得権を緩和せず、新規就業者を増やせる打ち出の小槌は存在しない。

ある候補は、政府が中小企業の購買者になり、マーケティングまで代行する温情を施すという。韓国の国内総生産(GDP)に比べて中小企業の金融に対する政府保証の割合は5.2%で、経済協力開発機構(OECD)加盟国で3位に達している。ゾンビのように、政府の支援で延命している限界に達した中小企業が少なくない。企業の規模でなく企業の生涯周期別に支援や規制を差別化してこそ成果を高めることができる。

一方では、45歳以下の若者が就職した農家に5年間月100万ウォン(約97万円)、農民には基本所得で月20万ウォンを支給するという候補もいる。韓国の農家所得のうち政府支援の割合は52%で、OECD平均の3倍に達しており、EU平均の20%よりはるかに高い。このように支援一辺倒に集中すれば、農業の自生力を確保し難い。

「国民年金株主権の強化」公約はどうだろうか。「大物」の国民年金は、もはや様々な上場企業の大株主になっている。それだけに、ややもすると企業の経営が政府の影響に振り回される可能性があるため、逆に国民年金の議決権をコントロールする措置を悩む時だ。