韓経:【寄稿】原子力発電船の建造で韓国造船海洋産業を起こそう

  • 2017年4月13日

人類の経済は一種の「ギャンブル場」という。ギャンブルのプロは金額が一番大きいギャンブル場に没頭する。人類の経済の最も大きな市場はエネルギー経済、2番目が食糧経済、3番目が産業経済だ。韓国の輸出主力分野の電子・自動車などが1550億ドル水準であるのに対し、エネルギーの輸入は依然として1750億ドル水準にのぼる。エネルギー経済の主導権は今まで資源エネルギー分野にあったが、徐々に技術、すなわち代替エネルギー開発促進に変わっている。その中心に原子力エネルギーが浮上した。しかし福島原発事故以降、国際原子力機関(IAEA)は発生の頻度と強度がしだいに増す地震と津波のため、現在の大型原発から中小原発の形態に、特に冷却方式、発電空間設計、核廃棄物発生量など総体的な安全性が従来の大型原発の1000倍以上にのぼる小型モジュール型原発、すなわちSMR形態を積極的に推奨している。SMRはロシアが過去50年以上、原子力潜水艦に使用しながら技術の安全性が立証された。今まで原子力潜水艦450隻以上、砕氷船や軍用船舶などにSMR1000基以上を搭載・実用化した。

またSMRは次世代原発専門家が集まる「Gen4」と米国のオバマ前大統領から最も安全な環境にやさしい代替エネルギーとして公式的に認められた。我々はこれをどう活用するのか。韓国経済が高度成長を実現できた底辺には韓国国民の特性がある。先進国が開発した基礎技術を革命的に迅速に商用化する資質だ。このような国民的な資質を生かしてエネルギー経済の市場を掌握しよう。このための戦略的産業が原子力発電造船産業だ。まず現在のディーゼルエンジン船舶を原子力推進船舶、すなわちSMRエンジン船舶に発展・開発すれば、推進力、貨物船積空間、経済性の面で大きな変化をもたらすだろう。最終的にこの船舶に中小型SMR原発をいくつか並列に搭載し、海上の移動性原子力発電船を主力造船産業として復活させれば、エネルギー経済と海洋経済の両面に新しい変化をもたらすはずだ。

このような革命的な商用化は現在の政治、行政、国民感情ではほとんど不可能といえる。今日の韓国社会は非専門性が専門性を支配・管理し、現在中心の常識的思考が未来志向的な創意的思考を越えている。まず我々の関心を国内からグローバル観点に向けてみよう。人類の歴史は交通、通信手段の高速化で発展してきた。船舶の場合、風力を利用した帆船から蒸気船が開発され、産業革命が起きた。もうディーゼルエンジン船から原子力推進船に造船産業が発展する段階にきている。すでに軍用船舶などには原子力が急速に広まっている。米国は1960年代、パナマ運河のドックの効率的な運営のために10メガワット級小型原子力発電船を建造して活用した。当時の原子力発電技術は今日の大型原発と似た安全性問題のために結局、商用化できなかった。

最近、韓国社会が混乱する間、中国は南シナ海一帯の油田、ガスなど海洋資源開発のためにSMR原子力発電船20隻ほどを建造する造船産業発展計画を立てた。しかし韓国がスマートフォンのように迅速に商用化すれば、必ずエネルギー経済の主導権を握るだろう。

人類生存の必需品であるエネルギーをサムスン携帯電話のギャラクシーシリーズのように供給すれば、多くのエネルギー市場を掌握できるはずだ。陸地・海・空の無限大空間開発に必要なエネルギーを移動しながら供給できるからだ。例えば陸地でも昼には産業団地に、夜には観光・遊興地域に移動しながらエネルギーを供給できる。黄金のような重要な時期を逃せば、セウォル号のように国家経済の沈没事故を招く可能性が高い。新政権は不幸な過去を繰り返さないよう、憂鬱な造船産業に革命的な転機を作ることを願う。

李祥義(イ・サンヒ)/緑色生活知識経済研究院理事長