韓経:新技術に障壁ない…中国の「THAAD報復」乗り越えるKスタートアップ

  • 2017年3月27日

韓国産シャツを中国衣類会社に納品する韓国スタートアップ(新生ベンチャー企業)「十分定制」は今年に入ってすでに4社と新規契約を結んだ。「限韓令」で韓流マーケティングができなくなったうえ中国税関が韓国産製品の通関を普段より遅延させるため売り上げへの打撃を懸念したが、実績はむしろ良くなっている。十分定制のパク・ミンス代表は「韓流に頼るよりも製品の質で勝負しようと考えた」とし「手作業と機械工程が適切に調和した韓国シャツを着た中国の消費者が製品を求めている」と話した。

THAAD(高高度防衛ミサイル)をめぐる中国の報復のため韓国企業の中国恐怖症が強まっている。中国依存度を減らすべきだという主張も出ている。しかし挑戦精神が強いスタートアップは違う声を出している。中国市場に対する理解と製品競争力があれば「THAAD逆風」は十分に乗り越えることができる障害物という説明だ。

◆「質が良ければ使用する」

スタートアップ「2AB」は中国パワーブロガーネットワークを活用して化粧品など韓国製品のマーケティングを代行する会社だ。同社もTHAAD報復後、取引先の離脱や売上減少が全くなかった。「政府が何と言おうと消費者は使用している化粧品を変えない」という説明だ。同社のキム・ソンシク代表は「主に中国市場に対する理解なくむやみに飛び込んだ企業が政治など外部の要素に多くの影響を受ける」とし「THAADの影響も北京に集中していて、他の都市は以前と特に変わらないが、韓国ではあまりにも誇張されて伝えられているようだ」と述べた。

中国四川省成都で情報技術(IT)アルゴリズムを活用したマーケティング事業をするスタートアップのインフィニヘンスは韓国の取引先の状況が悪化してやや打撃を受けた。しかし最近、中国フランチャイズ企業とのマーケティング代行契約が順調に進み、会社全体では衝撃がほとんどないという。中国企業も国籍を問うよりも「仕事ができる企業」を探すためだ。同社のキム・ヒョギ副社長は「中国企業はもちろん市と仕事をする時も韓国企業という理由で感じる差別はほとんどない」と話した。

「アプリ開発会社だけで数十万」といわれるほど競争が激しい中国アプリ市場で成果を出す韓国スタートアップもある。基本画面の広告を見ると特典を与えるアプリを製作したNBTは今年1-2月、中国での売上高が前年同期比30%ほど増えた。

中国から先に訪ねてきて韓国製品を買っていく事例もある。スマートスタディーは先月、中国ゲーム会社ジェットプレーと提携し、ゲーム「モンスタースーパーリーグ」を中国で発売することにした。スマートスタディ中国法人のイ・スンギュ社長は「あるゲーム展示会でジェットプレー側が先に訪ねてきて契約を提示し、実現した」と話した。

◆「委縮がより大きなリスク

もちろん現場で企業家の困難がないわけではない。韓国と交流する中国企業家も同じだ。中国は韓国に出国しようとする中国企業家のビザ審査を厳しくしているというのが現地の声だ。しかし両国の企業家は「すぐに終わる」と口をそろえた。長期にわたり信頼関係を築きながら両国間の交流が「ウィンウィン」であることを知っているためという。

中国でアクセラレーター(創業支援会社)を運営するパク・ミンジ・ジサンベース代表は「信頼があるパートナーとは取引がなくならないことを知っている」とし「お互い『待てば解決する』と慰労する」と話した。

専門家らは韓国企業が過度に委縮するのが中国政府のTHAAD報復自体より大きなリスクだと指摘した。金融研究院のチ・マンス研究委員は「中国が関税引き上げなど公式制裁まで進まない限り、THAAD報復の余波は流通、観光など中央政府が統制できる領域に限定される」とし「残りの分野、特にスタートアップのように以前になかった新しいビジネスをする企業は大きな影響がない」と述べた。

北京にある韓国企業アクセラレーター、韓国革新センターのコ・ヨンファ・センター長は「中国ベンチャーキャピタル(VC)が中央政府の表情を眺めて韓国スタートアップに対する投資が委縮した側面があるが、こうした中で中国企業と100億ウォン(約10億円)台の商品供給契約を結んだスタートアップもある」とし「THAADはTHAAD、ビジネスはビジネスというのが現地の雰囲気」と述べた。