【コラム】通貨戦争の流れ弾を受けた企業=韓国(2)

  • 2015年5月8日

このようにグローバル市場で韓国企業は窮地に追い込まれている。このままなら造船業は崩壊するかもしれない。石油化学産業、鉄鋼産業も厳しくなる。家電、通信、自動車など輸出主導型の製造業全体に危機感が広がる。

主要企業の売上高と利益も減少している。サムスン電子は1-3月期の営業利益が8000億ウォンほど減少した。現代重工業も売上高が前年同期比9.6%減となった。大企業を頂点とする供給連鎖に属した中小企業は状況がさらに深刻だ。最近は中小企業もグローバル化し、外国に工場が多いとはいえ、為替レートの影響を避けられるわけではない。多くの部品会社は国内で相当量の部品を生産し、現地工場に送るためだ。自動車産業の場合、部品会社は50%ほど国内で部品を生産し、外国工場に運ぶ。為替レートのために海外生産単価が高まる構造だ。大企業は為替ヘッジする能力があるが、多くの部品会社は為替リスクに無防備状態だ。

問題がこのように深刻だが、我々は何をしているのだろうか。企業の利益が減れば税収も減る。今のように福祉支出などによる財政支出需要が爆発的に増える状況で税収まで減れば、財政はすぐに悪化するしかない。政府が積極的に対策を用意するべきだが、昨今は企業を代弁する部処はないようだ。

しかし企業なしには経済も国家もない。企業を支え、企業の問題点を解消できる政府でなければいけない。世界的な通貨戦争の流れ弾で悔しい思いをする企業が出てこないよう防御膜を置き、企業が安心して進んでいける環境を作る必要がある。

柳智穗(ユ・ジス)国民大総長(経営学)