【コラム】激動する北東アジアと韓国の外交

  • 2015年5月11日

東北アジアの情勢が揺れ動いている。海洋勢力の代表ランナー米国と大陸勢力の代表ランナー中国が外交力に総力を集中させて力比べをしている。ところが韓国はその場その場の間に合わせ的な対処をしているのが実情だ。大きな戦略的次元の外交が切実な時だ。

今の北東アジアは120年前の状況と似ている。当時、私たちの先祖は周辺強国の動きに敏捷に対応できず右往左往して国権を喪失した。もちろん当時の私たちには力がなかった。しかし現在の韓国は世界経済10位の大国だ。国際的地位も相当高まった。これにふさわしい外交が必要だ。

古今東西の外交史は全て全く同じだ。最高の外交は国益外交だ。変わったものがあるとするならば国家間の力比べの様相だ。20世紀の冷戦期には米国と旧ソ連のどちらかに編入して経済と安保を保証され、それが国益に符合した。しかし21世紀は数多くの国家を相手にしなければならない無限競争時代だ。

誰がなんと言っても韓国外交の要諦は韓米同盟と韓米日共助だ。だからと言って米国や日本の要求に無条件に順応しなければならないということではない。判断基準はあくまでも国益だ。

韓中間の貿易規模は韓米・韓日間の貿易規模を合わせたものより大きい。韓国対外貿易の黒字維持に最も大きく寄与する国も中国だ。しかしこうした利点だけを注目して韓米、韓日関係が粗雑になれば韓国にとって得より損がさらに多くなる恐れがある。

外交力は意志さえあれば生まれるものではない。私たちの力を統合しなければならない。与党と野党、保守と進歩がいずれもこの問題に関しては力を合わせなければならない。

これまで韓国が世界の2つの巨人に巻き込まれてきた理由は南北関係が粗雑だったからだ。南北関係が良かった時の韓国には外交力があった。南北関係をテコに中国と米国を説得し、逆に北朝鮮を説得して北朝鮮の核問題解決に主導権を持つことができた。それで6カ国協議で2005年9・19共同声明と2007年2・13合意などを引き出すことができた。

これまで朴槿恵(パク・クネ)政権の外交は南北関係の発展よりも対北朝鮮制裁と封鎖によって国益の逆方向に進んだ。幸い今月1日統一部が光復(解放)70周年を迎えて「民族同質性回復のために民間交流を推進する」という立場を発表した。一日も早く南北関係を実質的に改善して国益外交の順方向に進まなければならないだろう。

文喜相(ムン・ヒサン)新政治民主連合国会議員