【社説】思い切った投資促進だけがウォン・円レートを解決する

  • 2015年5月13日

韓国政府が海外投資活性化のための総合対策を準備しているという。崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)副首相兼企画財政部長官は数日前、「経常黒字が続いているため、外国の株式や外国企業のM&A(企業の合併・買収)などを通じて海外投資を促進しようとする」と述べた。これを受け、企画財政部は規制緩和や税制インセンティブを含む総合的な海外投資活性化対策を来月発表する予定だという。

政府が海外投資促進策を出す最も大きな理由は為替レートのためだ。経常収支が37カ月連続で黒字となり、韓国ウォンが値上がりしている。ウォン高ドル安は3月に1ドル=1136ウォンまで進んだ。その後は値を戻し、4月末には1ドル=1060ウォン台となった。ここ数日間は1090ウォン台を回復したが、ウォン高基調が変わったとは考えにくい。ウォン高円安はさらに深刻だ。円安を誘導するアベノミクスの影響でウォン・円為替レートは7年ぶりに100円=900ウォンを割った。昨日は100円=910ウォン台まで値を戻したが、また900ウォンを割るのは時間の問題という見方が多い。

特に対策を出さなかった企画財政部が為替レートに関心を向けることになったのはプラスだ。しかし外国企業の買収や海外株式の購入が対策なら失望だ。税制優遇、規制緩和などを掲げながらドルの流出を図るという点から疑問だ。海外投資は多くて問題であり、少なくて問題という状況でもない。海外投資に対する政府の政策方向が安定しないのも問題だ。李明博(イ・ミョンバク)政権とは違い、現政権は海外投資の優遇措置を減らしてきた。特に昨年の税法改正で今年からは間接外国納付税額控除対象が大きく縮小した。国内投資を誘導し、内需を回復させるという趣旨だった。そのような政府が方向を180度変えて海外投資を促進するというので戸惑う。

海外投資であれ国内投資であれ政府は企業が自由にできるよう規制を大幅に緩和することを望む。さまざまな名目で投資を防いでおきながら均衡為替レートを望むことはできない。政府があえてするべきことがあるのなら海外資源開発などであるはずだが、これは国会と調査当局が完全に防いでいるのではないのか。