韓経:【社説】多くの国・地域とFTA締結した韓国は恐れる必要ない

  • 2017年1月25日

トランプ米国大統領の環太平洋経済連携協定(TPP)離脱措置は従来の貿易秩序に大きな亀裂として作用する。多者間あるいは地域間の協力構図が崩れて2国間交渉で貿易秩序が再編される可能性もある事件だ。

これに先立ち、ブレグジットが「統合欧州」という超国家秩序に打撃をもたらしたこととも相通じる。英国は先週、関税同盟からの脱退と単一市場接近権の放棄などEUと完全決別する「ハードブレグジット」を明らかにしていた。

その上、環太平洋経済連携協定(TPP)は単なる貿易協定以上のものだった。自由民主主義と市場秩序を守る政治的共同体的な性格も帯びた同盟体だった。前任のオバマ氏はTPP交渉妥結宣言文で「中国に世界貿易規則を書かせるようなことはできない」と公言したほどだ。日本も似た要旨の宣言文を発表しながら中国に対応する同盟としてのTPPを強調した。だが、トランプ大統領は就任4日で速戦即決でTPP離脱を決めた。米国に対する信頼低下と「力の空白」が中国の活動空間を広げるだろうという憂慮は考慮対象でもなかった。

今回の決定は十分にメガトン級の転換を予告している。多者的秩序が各自生き残りの時代へと急変するということだ。一部ではトランプの貿易戦略変化を恐れをもって直視している。だが、これまで2国間協定に力を注いできた韓国にとっては得になり得る。韓国は世界52カ国とFTAを締結している自由貿易のセンターだ。協定国の国内総生産(GDP)を合算すれば世界GDPの何と75%を占める。

「やると言ったらやる」という腕力を誇示したトランプリスクに徹底的に備えなければならない。それでも大げさに騒いだり過度に恐れる必要はない。韓米FTAは補完すれば良い。保険薬価の決定の透明性や公正取引委員会調査の透明性、法律市場の開放、違法コピーソフトウェアなどが懸案だ。市場は開けば開くほど双方にとって利益であるという原則下での回帰が必要だ。