韓経:【コラム】官民が一つになった日本の働き方改革

  • 2017年1月19日

安倍晋三首相は今月4日、「新しい国づくりを本格的に始動していく」と述べ、今年を「働き方改革元年」と宣言した。「日本右翼の聖地」三重県伊勢神宮を参拝した後に開いた年頭の記者会見でだ。同日午前、首相官邸では菅義偉官房長官も働き方改革について「一つ一つスピード感を持ってしっかりと結果を出していきたい」を強調した。

政府関係者だけでない。御手洗富士夫キヤノン会長は5日、経済3団体の新年祝賀会で「労働時間をきちんと管理することは経営者の責務」と強調した。

年初から日本国内では働き方改革の雰囲気が形成されている。安倍首相は昨年9月から4回「働き方改革実現会議」を主宰した。月1回のペースだ。この期間、日本では次々と関連政策が出てきた。働き方改革は在宅勤務の拡散、長時間労働の改善など単なる勤務形態の変更だけではない。兼業・副業の容認、非正規職の処遇改善、女性が働きやすい環境づくり、成果給制の拡散など勤労意欲と生産性を高めるための案を包括する。仕事に関する総体的な労働市場革新だ。

20日に通常国会に上程される今年の税制改正案と予算案にもこれを後押しする内容が多い。今年から所得税上の配偶者控除対象となる妻の年収上限額が103万円から150万円に上がる。女性を職場に呼び出そうという趣旨だ。予算案には働き方改革の関連予算だけで2100億円も反映されている。昨年に比べ30%増えた。

日本最大の広告会社・電通の新入女性職員が2015年に過労死した後、企業の間でも長時間勤務問題を改善しようという動きが続いている。一定時間の休息を保障する「勤務間インターバル制度」や「週4日勤務制」の導入は容易な例だ。日本経団連は今年の春季労使交渉に向けた経営側の指針に労働時間の短縮と女性の勤労促進のための配偶者手当縮小を勧告した。企業の再雇用年齢を70歳に引き上げたり社会・経済的に65歳の高齢者年齢基準を70歳に調整しようという動きもある。

安倍首相が働き方改革に注力するのは、持続的成長のためにこれ以上先送りできない課題だと認識しているからだ。日本の生産可能人口(満15-64歳)は2015年基準で7628万人と、最高だった1995年(8659万人)に比べ1000万人以上も減少した。潜在成長率が低下すれば安倍首相が目標にした2020年の日本国内総生産(GDP)600兆円達成は空念仏となるかもしれない。少子高齢化の解決には少なくない時間と費用がかかるだけに、まずは働き方から変えようという計算だ。日本の政界はこうした官民の努力にブレーキをかけない。

今年から韓国も生産可能人口が減少する。人口減少と高齢化の速度は日本を上回る。生産可能人口が減少した1996年ごろから低成長の奈落に落ち「失われた20年」を経験した日本が取り組んでいる働き方改革に注目して学ばなければいけない時だ。

ソ・ジョンファン東京特派員