韓経:ドゥテルテ大統領の故郷を訪問した安倍首相…中国を意識して1兆円経済協力

  • 2017年1月13日

中国では「親中派」、日本では「知日派」の立場を見せたフィリピンのドゥテルテ大統領の心を引くため、安倍晋三首相が12日、フィリピンを訪問した。単一国の支援額では過去最大となる「5年間・1兆円の経済協力」というプレゼントを持ってだ。昨年10月以降2回目の会談をした両国首脳はこの日、南シナ海領有権紛争の解決と経済協力について集中的に議論した。

◆インフラ整備などにODA提供

日本経済新聞によると、安倍首相はドゥテルテ大統領との首脳会談で、包括的な経済協力のための政府開発援助(ODA)と民間投資を含めて今後5年間に1兆円規模の支援を約束した。日本が昨年明らかにしたミャンマー支援額「5年間・約8000億円」を大きく上回る過去最大級だ。首都マニラに地下鉄を建設するプロジェクト、地方都市に電力を供給するインフラ整備などに支援する予定だ。

また両国政府はフィリピンのインフラ投資を効率的に推進するため、関係省庁の高官で構成された会議体制も新設することにした。

ドゥテルテ大統領の主要政策の一つ「麻薬撲滅戦争」に協力するという意味で更正施設の整備などにも協力する。

この日の両首脳間の会談は昨年10月の東京会談に続いて2回目となる。安倍首相は前回の会談でフィリピンに日本巡視船の提供と海上自衛隊訓練機の貸与、フィリピン南部ミンダナオ島の農業開発支援などを約束した。中国が領有権を主張して軍事拠点化を推進する南シナ海の問題を平和的に解決することに協力し、日米および米・フィリピン同盟の重要性を確認したことに対する対価だった。

◆安倍首相、ドゥテルテ大統領の故郷も訪問

安倍首相は今年最初の海外訪問国にフィリピンを選択するほど注力している。安倍首相はフィリピンをはじめとする東南アジア3カ国と豪州を訪問する前、記者らに「今年の地球を回る戦略的外交は今回の4カ国訪問から始まる」と強調した。続いて「両国間の課題と地域情勢関連の意見を交換し、地域の平和と安定にどれほど寄与していくのか率直に話したい」と述べた。

安倍首相は首脳会談に続いてドゥテルテ大統領の故郷の南部ダバオ市も訪問した。招請ではなく本人の希望でだ。ドゥテルテ大統領が就任後、海外国家元首のうち初めてフィリピンに招請したことに対する答礼の性格が強いという分析が出ている。

安倍首相が過去最大規模の支援を約束し、ドゥテルテ大統領の故郷まで訪問しながら関係の強化に乗り出したことには、南シナ海で影響力を拡大している中国を牽制しようという計算がある。フィリピンなどASEAN(東南アジア諸国連合)は地政学的に太平洋とインド洋をつなぐ関門であり、軍事・安保の側面で戦略的要衝地だ。

親米性向のベニグノ・アキノ前大統領は中国の南シナ海領有権主張が国際法違反だとしてハーグ常設仲裁裁判所(PCA)に提訴し、昨年7月に勝訴した。しかしドゥテルテ大統領は中国に判決履行の圧力を加えるのではなく親中路線を歩んでいる。逆に米国には経済・軍事的決別を宣言した。昨年10月には中国を訪問し、中国の習近平国家主席と投資協定締結など240億ドルにのぼる経済協力に合意した。

こうした中、安倍首相がドゥテルテ大統領との関係を国内外に誇示し、ドゥテルテ大統領に接近しようとする中国を牽制する戦略をとっていると、日本経済新聞は分析した。