韓経:【時論】「トランプ時代の余波」 東南アジア市場で突破口を(1)

  • 2016年12月26日

過去に比べて力が弱まったというが、依然として世界経済を主導している米国の通商政策の変化は世界の通商秩序に相当な変化を招くしかない。トランプ時代の出現は、今までのグローバル化された通商時代から一国中心的な通商秩序への改編を強要するとみられる。

まずトランプ時代に予想される経済政策を見ると、1兆ドルにのぼるインフラ投資を断行し、法人税を含む税金引き下げと規制撤廃を通じて経済を活性化すると同時に、対外的には2国間交渉を中心に通商戦略を駆使するという構想だ。通商戦略の再編の対象となる国は当然、対米貿易黒字国になるだろう。その最初の標的は最大の対米黒字国の中国だ。韓国にもすでに発効した韓米自由貿易協定(FTA)の部分的修正を要求するという。こうした米国の通商政策変化で貿易依存度が高い韓国経済は大きな打撃を受けるしかない。

米国の通商戦略変化で韓米間の通商関係は大きく変わるだろう。米国は自動車、法律市場、農畜産物などをターゲットにし、韓国の対米黒字縮小に向けて圧力を加えると予想される。また、中国の対米輸出品に45%の関税を追加すれば、中国経済が大きな打撃を受けるはずであり、これに伴って韓国の対中輸出も深刻な打撃を受けると予想される。こうした形の通商秩序の変化は世界経済全体の通商秩序を変化させ、自由貿易秩序の相当な弱化を招くだろう。

韓国経済としてはこうした変化にどう対処するべきか。まず、トランプ時代の米国経済は前述したように大規模なインフラ投資、税金引き下げおよび規制撤廃を通じて活性化することだが、今でも完全雇用状態であるため賃金上昇が発生し、諸般要素価格の上昇で物価も急速に上がると予想される。結局、米国の立場では、米国経済で最も脆弱な部分を補強するような輸入の増加は受け入れると予想される。消費財生産過程に必要な部品・素材、インフラ建設過程で避けられない技術部門などを中心に輸入が増加すると考えられる。消費財も超過需要発生に基づき価格が急騰する部門を中心に輸入が増えるだろう。要するに対米通商関係では相対価格関係に基づいた貿易より、米国経済の脆弱部門を補完する産業構造的な接近が必要となる。