韓経:【時論】企業の韓国脱出を後押しする国会

  • 2016年12月13日

外国企業が韓国に投資したという話を聞いたのはいつだろうか。韓国に外国の支社がいくつかあるが、すべて有限会社だ。韓国の株式会社に課された細かな公示義務、韓国政府の規制と干渉を避ける唯一の方法が有限会社であるからだ。外国人が韓国に投資しないのは彼らの自由だとしよう。国会は韓国の企業を外国に追い出すようなことばかりしている。韓国企業の「コリアエクソダス」を勧めているのだ。

政治の失敗は常に企業家叩きで締めくくられる。いま企業家が国会、検察に呼び出されるのを見ると、もう国政壟断事件も終わりの時期が近づいているようだ。しかしもっと大きな問題は、国政壟断事件で国内はもちろん外国でも叱責を受けている韓国企業が韓国脱出を真剣に考えるという点だ。サムスン電子にしても持ち株会社転換後にナスダック上場を考慮していると発表した。馬雲(ジャック・マー)会長のアリババが閉鎖的な中国市場を捨ててナスダックに上場したようにだ。サムスンがようやく国際的な企業に成長したという証票だ。これは一方で韓国という牛小屋では耐えられないということを意味する。牛がより大きな牛小屋を探して出ていくのだ。今でもすでに外国人株主が50%を超えている。ナスダックに上場すれば外国人の比率は急激に増える。韓国企業と主張する名分がなくなる。それで笑うべきか、泣くべきか。

韓国企業には持ち株会社体制を構築する時間もあまりない。立法権を独占している国会議員が無分別に発議した経済民主化法案のためだ。野党が発議したこの法案が通過すれば、持ち株会社を設立するのは非常に難しくなり、敵対的な買収・合併と経営干渉にもそのまま露出する。会社の費用で買った資産の一部である自己株式の価値を会社分割時にはゼロ(0)で処理して消却する法案、自己株式を新株のようにすべての株主に公平に分ける法案、株主平等原則を違反して少数株主が社外取締役を任命するという法案、勤労者を代表する社外取締役を任命する法案など、どれをとってもおかしくないものはない。すでに税金を納付して残った利益の内部留保金に対して再び課税して配当を強要する企業所得還流税制もおかしいのは同じだ。論理も理論もない。臨機応変式のその場しのぎの法案だ。

自己株式の取得を利益分配と見てその価値を0で処理する国はいくつかある。しかし韓国の法律は配当可能な利益でこれを取得できるようにし、これを資産として処理して譲渡差額に対する課税もしながら、敵対的な経営干渉に対する唯一の防御手段と認定している。国が敵対的な経営干渉に対する保護装置を用意すれば、会社が投資する資金で自己株式を購入する理由はない。国がいかなる保護装置も用意しないため、各企業が血液のような資金を自社の株式を抱き込むようなことが生じたのだ。各自がそれぞれ生きる方法を見つけなければならない形だ。米国や日本など多くの先進国が認めるポイズンピル(poison pill)制度だけを認めてもこういうことは生じない。国が制度を整えなければ北朝鮮のようになる。野党が主張する法人税引き上げもそうだ。企業は収益が減り、配当と従業員給与、福祉恩恵が減る。費用が増えるため価格を上げなければならず、物価が上がれば消費が減少する。消費が減少すれば景気はさらに沈滞し、雇用もない。

韓国企業はもう外国への脱出を真剣に悩む時になった。でたらめな法律が乱舞するここは企業家にとってヘル朝鮮ではないかと思う。牛が去った後に牛小屋を直しても意味はない。

チェ・ジュンソン成均館大法学専門大学院教授