【時論】「高齢化ショック」 日本格下げの教訓(1)

  • 2015年5月19日

国際的な格付け機関フィッチは最近、日本の国債を「A+」から一つ格下げし、上から6番目の「A」とした。韓国より2つも低い等級だ。昨年12月にはムーディーズが日本国債を格下げした。1990年代に最高の格付けを受けていた日本国債の格下げが続いているのは、高齢化による財政赤字膨張問題の深刻性のためだ。

今回の格下げにもかかわらず、日本円や日本国債の金利には大きな変動がない。日本の財政収入は短期的には景気回復と物価上昇で拡大しているうえ、日本銀行(日銀)が国債を大量に買い入れて量的緩和に注力しているからだ。日本国債に投資している日本の機関投資家も日本国債を大量に売る可能性は低い。低金利と物価上昇にもかかわらず、日本の預金者が海外に資金を逃避させるようなことが発生する可能性も低いとみられる。もちろん日銀が量的緩和政策を永遠に続けることはできない。物価が徐々に上がる場合、ある時点で量的緩和の出口戦略が必要になるはずだ。この時、日本の財政に対する信頼性が回復しなければ、日本の金利は急騰し、国際金融市場にも大きな波紋を起こす可能性がある。

問題は日本政府が財政改革に対する意志をどれほど見せるかにかかっている。今回のケースを見ると、昨年末、安倍内閣が与野党合意で決定された今年4月の消費税増税を2017年4月に延期したうえ、2015年度の予算にも消費税増税分に該当する財源拡大案を反映せず、日本政府の財政改革に対する意志が疑われたため格下げにつながったといえる。

経済協力開発機構(OECD)は日本の財政改革の必要性を強調し、現在8%の消費税率を15%に引き上げるよう勧告している。日本政府の債務残額が国内総生産(GDP)比226%に達し、OECD34カ国のうち最も高いため、OECD平均消費税率19%の半分以下にすぎない日本の消費税率を大幅に引き上げる必要があるということだ。もちろん大規模な増税とともに年金・医療などの社会保障支出を減らすことができなければ、日本が財政不安を避けにくいのも事実だ。高齢化により日本の社会保障支出は年間8000億円ずつ自動的に増えるしかない状況であるからだ。