韓経:【コラム】企業は恐怖と絶望に震えている=韓国(1)

  • 2016年11月3日

「キム・ジョンホ・コラム」が財団法人ミルを扱ったのは昨年11月19日付の「これでも法人税を引き上げようと?」でだ。法人税より多い準租税の弊害を扱ったコラムだったが、ちょうど財界がミルのために頭を悩ませていた時期だった。国会議員が今年の国政監査でこのコラムを強制募金の証拠として10回近く提示したというから、ミルに関するメディアの最初の報道の波紋は小さくなかったようだ。

企業が名前もよく知らないミルに486億ウォン(約46億円)を徴収された数日後だ。企業関係者に少し尋ねたところ、耳が痛くなるほど長時間にわたり嘆きの声を聞くことになった。

コラムが出た後は多くの人たちが電話をかけてきた。痛む歯が抜けたようですっきりした、ありがたい、と言った。当時、数人に会ってこういう話をした覚えがある。単に準租税問題でなく、いつか国を揺るがす大変な事態になるだろうと。あれから1年。不幸にも予想は的中した。しかし大統領や我々がよく知る側近が登場してレームダックを早めるという一般的な流れではなかった。まさか崔順実(チェ・スンシル)という噂で聞いていた人物が登場する国政壟断事態につながるとは。

当時に最悪の状況を予想していた数人の企業関係者に最近また会った。こうした事態をどう見ているのだろうか。「事必帰正(万事は必ず正しきに帰する)」「因果応報」と言ってせいせいしていただろうか。とんでもない。企業関係者の表情がこれほど暗かったことはなかった。企業への捜査の飛び火が心配になるからか。そうではない。ただ損害を被ってはいけないと思って「慣例」のままに出してきた「保険料」だ。政権の要求に逆らって企業を運営していくというのは事実上不可能な国ではないか。政権が弱まったり交代するたびにいつも経験したことだ。検察の捜査が大きな心配になるはずはない。

彼らは深いどん底に落ちる感じだと語った。企業環境がさらに悪化することのない最悪の状況を迎えたということだ。1987年の民主化過程の混乱の中でも、1997年の通貨危機の中でも、政治的な不確実性はこれほどではなかった。果たして崔順実ゲートはどこまでいくのだろうか。企業関係者は終わりが見えない不確実性に身震いした。