韓経:【社説】トランプ氏当選の可能性、韓国政界は備えているのか

  • 2016年11月1日

ドナルド・トランプ米共和党大統領選候補がヒラリー・クリントン民主党大統領選候補をわずか1ポイント差まで追撃したという世論調査の結果が出てきた。22日に12ポイントまで広がった格差が10日間でこれほど縮まった。FBIがクリントン氏の個人メール捜査を再開したことで突然縮まったのではない。トランプ氏の支持率は22日以降、毎日1ポイントずつ上昇している。浮動票が徐々にトランプ氏支持に傾いているということだ。浮動層は登録有権者の8%にのぼる。女性軽視発言やセクハラなどで支持率が一時落ちたが、米国有権者がまた支持している。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる投票でも暗数が結果を決めた。米国大統領選挙は候補者個人でなく結局、政党の理念で勝負が分かれるという事実を改めて思い出させる。

今回の大統領選挙はもちろんオバマ政権8年間の功過に対する審判でもある。クリントン氏はオバマ大統領を継承している。選挙でクリントン氏が勝利すれば第3期オバマ政権が誕生するという観測もこうした理由からだ。オバマ政権は支持度が50%を上回るが、抽象的な言語で一貫したという批判も受けている。特に健康保険改革案(オバマケア)は最近、大きな社会的論争を招いている。オバマケアが死んだトランプ氏を復活させるという指摘もある。

トランプ氏の支持率が上がる理由もここにある。トランプ氏が当選すれば国政全般に修正作業が避けられない。保護主義政策が導入され、移民・外交安保政策などに変化があるだろう。クリントン氏が大統領になっても米国人の底流の民心を政策に反映するしかないだろう。米大統領選挙の結果は世界の外交安保地形のほか、北東アジアの政治・経済にも大きな変化を招く。しかし今、韓国の政治はこうした世界情勢の変化には全く関心がない。トランプ陣営は眼中にもない。トランプ氏に会った政治家も見られない。トランプ氏の政策を分析したり韓国に及ぼす影響を分析する報告書もない。ただトランプ氏の奇行にゴシップ的な関心を持っているだけだ。このような状況で本当にトランプ氏が当選すればどうなるのだろうか。