韓経:【寄稿】エンジニアリング技術なく建設・プラントの未来はない=韓国

  • 2016年10月20日

韓国国内エンジニアリング技術基盤産業が対外競争力の低下で危機を迎えている。建設、プラント、造船海洋分野の設計・事業管理などエンジニアリング技術が中核であるEPC(設計・調達・工事)産業の成功神話が崩れている。エンジニアリング技術の高度化なく施工中心の事業で収益性が伴っていないからだ。

国内EPC企業は2000年代半ば以降、「3高現象(原油高・円高・高成長率)」という対外好条件と事業主の工事リスクを負う一括請負方式で成長した。しかし施工および外形中心の事業にとどまり、産業構造を先進国型に高度化できなかったうえ3高現象が消えたことで、成長にブレーキがかかった。

韓国企業は資機材の大半を海外から輸入し、現地人材を活用するため、国内雇用創出効果も大きくない。発注国は自国の経済活性化のために現地に事業遂行会社の設立を要求し、自国の資機材および工事部門活用を義務化する傾向だ。こうした状況で施工中心では競争力を確保するのが難しい。グローバル市場は従来の技術に情報技術(IT)、バイオテクノロジー(BT)など新技術を取り入れる融合型プロジェクトエンジニアリング市場に発展している。数兆ウォンの大型プロジェクトはエンジニアリング技術を土台に融合一体化が進んでいる。

エンジニアリング産業の競争力を高めるには世界的な変化の傾向に合わせて対応する必要がある。まずは国内のエンジニアリング産業構造を高度化しなければいけない。大型プロジェクトの発注が増え、発注者は高いレベルのエンジニアリング力と統合事業管理力を要求する。基本設計、プロジェクト管理コンサルティング(PMC)など高級エンジニアリング技術の確保が求められる。

2つ目は、グローバル市場に合わせて入札・落札制度を改善することだ。事業者選定時の技術配点を高め、先進国と同じ技術力評価システムを開発する必要がある。修・博士級の人材と経験が豊富な人材が必須だ。昨年基準でエンジニアリング産業振興法に基づき申告された技術者は10万9242人、個別事業法に基づく建設技術者は75万962人。しかし基本設計などを担当する高級技術人材はかなり不足している。現行の技術者管理制度は技術資格中心の等級分類であり、博士学位を持って30年以上の経歴があっても初級技術者に分類される問題点がある。

3つ目、他の産業とのシナジー創出が可能な融複合型新成長動力事業の開発が求められる。グリーンビル、リニアモーターカー、再生可能エネルギー、ユビキタス通信設備などを導入するエコ「スマートシティー」市場に参加するため、政府と事業者の協力が強化されなければいけない。

4つ目は機材の国産化だ。国内EPC産業の主力業種である化学工業・発電プラントを見ると、タービン、ボイラー、回転機器など核心の資機材はGEやシーメンスなど海外企業から輸入している。素材および資機材産業を育成し、輸入依存的な産業構造を改善しなければいけない。

5つ目、官民が参加するパッケージ型ビジネスモデルを開発する必要がある。開発途上国の急成長、海外インフラ市場の民営化、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立などで官民合同(PPP)型プロジェクトが増える見込みだ。海外インフラ開発経験を活用して設計、工事、運営、資金支援などを一括パッケージ化する官民共同進出事業モデルを政府の主導で推進し、企業の海外進出を後押しするべきだ。

6つ目は技術人材育成のためのインフラ拡大だ。主要先進国は技術者を優待することで強大国に成長した。技術者が尊敬される文化が定着するよう政策支援を強化する必要がある。

エンジニアリング技術の高度化なしに建設、プラント、海洋産業などEPC産業の未来もない。製造業競争力も弱まるしかない。国家競争力を強化するために代表的な知識基盤産業であるエンジニアリングサービス産業を育成しなければいけない理由だ。

イ・ジェワン韓国エンジニアリング協会長