韓経:【社説】米国の「新保護貿易主義」警戒する韓国財界の意見書

  • 2016年9月13日

韓国の財界が米国の新たな保護貿易主義を憂慮する書簡を米国の上下院議員や高官、経済団体、通商学者らオピニオンリーダー1000人余りに送っているという。貿易協会が主管しているが5日から個別情報をいちいち確認して人づてや電子メール・郵便などを通して意見書を渡している。韓国の財界が米国経済界のリーダーたちに説明資料を送って訴えなければならないほど米国の大統領選挙に吹く保護貿易主義の風が深刻な水準だという傍証だ。

共和党のトランプ候補はもちろん政府与党である民主党のクリントン候補までも票を意識して保護貿易主義を強調している。米国が自由貿易の旗を掲げて世界化を主導してきた国であることを考えれば2人の候補の主張は大きな衝撃と憂慮を与える。自由市場の最大支持者である共和党が選んだ候補が「韓米FTAで雇用10万件が減って貿易赤字は2倍に増えた」という根拠のない主張を繰り広げている。民主党候補は「あまりにも多くのFTAが締結されて雇用などに被害を受けただけに、これまでのFTAを再検討する」という通商公約を掲げるほどだ。

さらに大きな問題は2人の候補の「新保護貿易主義」に便乗して米国政府がすでにより強力な保護貿易政策を推進し始めたという点だ。米国関税庁は反ダンピング疑惑が提起されれば該当企業の資料提出の有無とは関係なくすぐに調査を始められる関連法の改正案を今月初め立法予告した。米国は今年5月にはチャン・スンファWTO上訴機構委員(ソウル大学教授)の再任を反対した。韓国製洗濯機の反ダンピング第2審を前に有利な立場を占めるためだったけれども結局は米国が敗訴したが、自国利益のためには国際的な非難ぐらいはいくらでも甘受するという強硬な雰囲気が形成されている。

米国で起きている「新保護貿易主義」は明らかな方向錯誤だ。自由貿易こそ米国成長の源泉であり世界経済発展の核心手段だ。両国いずれにとっても利益になる韓米FTAの成果と韓米同盟の価値をこと細かく説明した韓国財界の書簡内容が米国の主流社会にしっかりと伝わることを願う。