韓経:【取材手帳】物流大乱、韓進の責任も大きい

  • 2016年9月5日

「法定管理に必要な最小限の運営資金でも用意してから申請すべきだ」

韓進(ハンジン)海運の企業再生手続き(法定管理)の申請によって国内外で物流大乱が起きると、法曹界では韓進グループが最小限の準備さえせずに法定管理を申請したのは問題だと声を高めている。企業が法定管理に入れば外部の資金調達が行き詰まるため通常は1・2カ月分の運営資金はなければいけないと専門家たちは指摘する。

2011年の大韓海運と2013年のSTXパンオーシャンが法定管理を申請した時もこの程度の資金はあったという。大韓海運は約600億ウォン、パンオーシャンは1000億ウォン程度だったと伝えられた。特にパンオーシャンは法定管理の申請2カ月前から最も重要な資産である米国穀物ターミナル運営会社EGTの株式売却に入り、法定管理の開始初期に300億ウォンを調達した。2つの会社は法定管理の申請後に船舶を抑留したり入出港を禁止したりしようとする債権者にこの運営資金を支払って物流混乱を防ぐことができた。

韓進海運は違っていた。運営資金どころか内部の現金がすっかりなくなって用船料・港湾利用料などで7000億ウォン(約652億円)ほど滞納している状態だ。事実上の破産状態で法定管理を申請したということだ。法定管理を突然受け入れた裁判所は悩みが深まっている。韓進海運の再生のために使えるだけの内部資産がほとんどないためだ。韓進が「基幹産業だから政府が助けてくれるだろう」という漠然とした期待で何の対策も用意しないのは問題だという指摘だ。ある海運会社の代表は「債権団で今年6月から法定管理にまわすと信号を送ったが、韓進グループは3カ月間何をしていたのか分からない」として「法定管理の申請のタイミングを逃した」と話した。韓進海運の登記理事であるチョ・ヤンホ会長は自律協約に入った5月以降、韓進海運の理事会にただの1度も参加しなかった。

政府もやはり責任論から抜け出すことはできない。海洋水産部は「物流大乱」の対策準備にあわてるばかりだった。金融委員会は法定管理の余波を過小計算したという批判を受けている。最近ではソウル中央地方裁判所破産部に一言の相談もなしで法的に難しい「現代(ヒョンデ)商船合併論」や「優良資産の現代商船買収論」を提起して混乱をあおった。

アン・テギュ記者