韓経:【コラム】産業の割拠主義また始まった=韓国

  • 2016年8月26日

政権末期が来たようだ。今回も間違いない。再び官僚らの「領域戦争」が始まった。学会が政府の組織改編を揺るがすというのは次の政権に備えた部署別のサービス発注が始まったという話だ。行政学者らの動きがはやくなったのも彼らの稼ぎ時が訪れたという証拠だろう。

まさに産業通商資源部と海洋水産部が海洋エネルギー管轄権をめぐって行っている神経戦がそうだ。火ぶたを切った側は部署消滅を経験したことのある海水部だ。「海洋水産発展基本法」の改正によって潮力・波力発電など海洋エネルギーを掌握すると出たのだ。産業部は海洋エネルギーは所管法律の「新再生エネルギー法」に明示されているとして直ちに反発している。

◆鋭い部署間の神経戦

「海の業務は全て海水部が掌握すべきだ」という海水部(それでは陸上の業務は全て国土交通部のものかという反論も)。「産業の育成、エネルギーは絶対に渡すことはできない」という産業部(エネルギー政策の信頼度が墜落したからではないのかという批判も)。誰が勝者になるだろうか。

しかしこれは、ごくたやすいことだ。通商組織をめぐる産業部と外交部の間の争いも最後まで終わっていないという局面だ。ある通商学会は通商が産業部に移りながら意義がなくなったと主張する。メディアで通商外交が道に迷ったという批判が出てくると、この時だとばかりに立ち上がったのだ。

現政権が組織改編の花だといった未来創造科学部はまたどうなのか。未来部はスタートから「同じ屋根に2つの家族」だったという指摘だ。情報通信技術(ICT)の第2次官側は「情報通信部」の復活を既定事実のように感じるという。創造経済(企画財政部が掌握)・科学技術(旧科学技術部の官僚の一部が残存)などの第1次官側は政権が変われば創造経済は飛んでなくなるとして科学技術でもつかまえて捲土重来を狙っているといううわさだ。

科学技術界の一部では次の政権時は最初から企画財政部に入ろうという主張も出てくる。このようにあちこちもまれているならば、いっそ予算権を握る力がある部署につくほうが良いのではないかという論理だ。これに対し別の側ではそれでも旧科学技術部の時代に戻ろうという。

◆本質は官僚制の危機だ

企画財政部がサービス産業総括部署を自任した点も通常ではない。企画財政部は「サービス研究開発(R&D)」を持ち出した。今後、産業融合が加速化すればサービスと関連していないR&Dがどこにあるだろうか。官界では企画財政部の意図をめぐってあらゆる説が乱舞している。

現政権が手をつけた行政自治部と人事革新処はもちろん国民安全処などが次の政権で安全かどうかも疑わしい。この国はいつまで政府組織を揺さぶりまくるのか予測することさえ難しい。官僚らにだけ何だと言うこともできない。どのみち政治がそっとしておかないのは明らかだと。組織をくっつけたり離したりした政権が、その次の政権は組織を触らないでくれという廉恥があるか。

苦しむのは国民であり企業だ。新政権が樹立すればまたどれほど多くの5カ年計画があふれるだろうか。すでに考えただけでもぞっとするという哀訴が聞こえる。これほどになれば韓国の官僚制は伝統的な効率性を喪失したのだ。しかも時代が要求する多様性の対応力を備えたわけでもない。

良心的な行政学者は告白する。従来のシステムでこれ以上進んでいくのは難しいと。政府組織でなく政府の役割に一大変化が要求されるという話だ。第4次産業革命が押し寄せるというが、このまま行けば韓国には「産業革命」ではなく「産業災難」が差し迫ってくるかもしれない。

アン・ヒョンシル論説・専門委員・経営科学博士