韓経:サムスン電子、米ラグジュアリーキッチン家電Dacor買収へ

  • 2016年8月11日

サムスン電子が米国最高級キッチン家電会社Dacorを買収する。米国ビルトイン家電市場に目を向けた布石とみられる。

10日の電子業界によると、サムスン電子北米法人は最近、Dacor全株を1億5000万ドル(約1600億ウォン)で買収する株式売買契約(SPA)を締結した。サムスン電子は制限的競争入札方式で行われたDacor争奪戦で最も良い条件を提示し、国内外の競合他社を抑えて買収に成功したという。電子業界の関係者は「Dacorはモノのインターネット(IoT)を適用した先端技術と最高級デザインに定評があり、グローバル電子企業が注目してきた」とし「競争に勝って買収しただけにより大きな意味がある」と評価した。

Dacorは1965年に設立されたラグジュアリーキッチン家電会社。創業者スタンリー・ジョセフ氏の家族が3代にわたり経営してきた非上場社だ。本社は米カリフォルニア州インダストリー市にある。

オーブン、インダクションレンジ、電子レンジ、冷蔵庫、食器洗浄器、バーベキューグリルなど主にビルトインキッチン家電を製造し、米国・カナダ・メキシコなど北米地域で販売している。年間売上高は4500万ドルと業界は推定している。

Dacorは最高価格の製品を販売するラグジュアリーキッチン家電ブランドとして知られている。オーブン1つが4000ドルもするほどだ。フランスの有名料理専門学校ル・コルドン・ブルーと戦略的パートナーシップを結び、2010年からはドイツBMWグループとデザイン分野で協力している。サムスン電子はこうしたDacorの高級ブランドイメージをマーケティングに積極的に活用し、北米地域のビルトイン家電市場でシェアを高めていく戦略だ。

Dacorが情報技術(IT)を取り入れたスマートホームアプライアンス関連製品を積極的に開発してきたのも、サムスン電子がDacor買収に注力した理由だ。DacorはタブレットPCを結合させたスマートガスレンジ、アンドロイドOSを搭載したオーブンなどを試験的に開発して出した。モバイルアプリで家電を作動する技術も開発した。業界の関係者は「Dacorの革新性と高級ブランドイメージがサムスン電子の技術力と一つになれば、相当なシナジー効果を出すことができるだろう」と予想した。

サムスン電子はその間、北米と欧州のビルトイン家電市場に進出するために関連会社のM&A(企業の合併・買収))を着実に進めてきた。北米と欧州ではビルトイン家電が家電市場全体の半分以上を占めるが、M&Aなしに市場に進入することに限界を感じてきたからだ。尹富根(ユン・ブクン)サムスン電子消費者家電(CE)部門社長は2013年、「白物家電事業をしながら最も難しいのがビルトイン市場」とし「ビルトイン市場は初期投資がかなり必要で、従来の企業と競争できるかどうか疑問を感じてためらってきた」と語ったりもした。

業界関係者は「サムスン電子が適期に技術力のある会社を買収しただけに、ビルトイン家電市場での競争力は高まるだろう」と評価した。