韓経:迷宮入りするTPP…米国、批准遅れる見込み

  • 2016年7月29日

米国内の保護貿易主義が強まり、昨年10月に日本・米国など12カ国が妥結した環太平洋経済連携協定(TPP)の発効もめどが立たなくなっている。米大統領候補の共和党のドナルド・トランプ氏と民主党のヒラリー・クリントン氏ともにTPPに憂慮を表しているからだ。

TPP参加を検討中の韓国政府としては複雑な心境だ。TPPは米国、日本、カナダ、ベトナム、メキシコ、チリ、ペルー、豪州、ニュージーランド、マレーシア、シンガポール、ブルネイなどが参加する多者間自由貿易協定(FTA)。加盟国の国内総生産(GDP)を合わせると世界GDPの38%を占める。2月に12カ国が集まって協定文に公式署名まで終え、各国議会の批准を待っている。

しかし米国の有力大統領候補のトランプ氏とクリントン氏のうち、どちらが当選してもTPP批准を断言できない状況だ。共和党の大統領選挙政綱には「レームダック時期に急いで貿易協定を結んではならない」という内容が含まれている。

TPPを明示していないが、オバマ大統領の任期中にTPPを批准してはいけないという意味と、米メディアは解釈した。民主党も大統領選挙政綱で「貿易協定は米国の利益増大に焦点を合わせるべきであり、これはTPPも同じ」と明らかにした。

韓国は韓中FTAなど2国間協定を優先して推進し、TPP初代加盟国として参加できなかった。2013年11月に関心を明らかにし、各国の批准動向を把握しながら予備2国間協議を推進している。政府関係者は「TPPの正式発効は早くても2018年になる見込みで、米国がどのように決めるのかによって方向が定まる」とし「TPP自体があまりにもぼう大であり、戦略的に考える必要がある」と説明した。

TPPに参加できない韓国としては批准が遅れる点を活用するべきだという指摘もある。ある通商専門家は「まだTPP交渉テーブルに座れない韓国としては、それだけ準備の時間が増えると見ることもできる」とし「通商当局は状況の変化を注視しながら国益を最大化する案を探さなければいけない」と話した。