韓経:【社説】R&D戦略団長、引き受ける人いないのも当然=韓国

  • 2016年7月26日

韓国の産業通商資源部が「国家最高技術責任者(CTO)」と呼ばれる研究開発(R&D)戦略企画団長の適任者を探せず困りきっているという。新産業の育成などに拍車を加えるために第3期団長を迎え入れることにしたが、今年4月と5月の2回にわたる採用公告でもいまだに候補者を確定できていないということだ。政府は人望ある大物企業家を探せなかったからだと説明するが、それよりも先になぜそのような人物が現れないのかを振り返ってみなければならない。

産業部はR&D予算が3兆4000億ウォン(約3130億円)に達し、未来創造科学部とともに「ビッグ2」と呼ばれる。これほどの規模の予算を総括するR&D団長ならば通常の重要な地位ではない。それなのに望む人は志願せず、そうではない人ばかり集まるというのは何か組織運営に多くの問題があるという傍証だ。

産業技術界で産業部R&D団長が自らの役割を果たしていると言う人を見つけるのが難しいほどだ。第1期の団長をつとめた黄昌圭(ファン・チャンギュ)現KT会長が当時は長官級の待遇を受けたとしても果たしてそれにふさわしい権限を持っていたかについては誰もが首を横に振る。R&D予算の大部分が官僚によって「仕切り式」で決定される部署内の構造は堅固なばかりで、その上に試みた変化も未来創造科学部・企画財政部など複雑な「屋上屋(屋根の上の屋根=無駄なものを重ねること)ガバナンス」に行き詰まって挫折することが常だったとのいうことだ。しかも第2期団長は次官級に格下げされた状況だ。言葉が戦略団長であっても役割とビジョンが曖昧ならば空回りするのも当然だ。

官僚たちはR&D予算を分け合うことから手を引けとの趣旨でスタートしたのが、R&D戦略企画団だ。この組織が実際にそのような役割をしたとすれば今のように団長を探せないというあきれた状況を招くことはなかっただろう。どんな企業家出身の大物が、執権もないのが明らかな席につくだろうか。結局、政府がいくら組織を作って民間人を座らせても官僚があらゆる事を思うままにする文化を変えない限り、実現される事はないということを見せてくれる。政府のR&D予算が18兆ウォンを超えたが効果は五里霧中だという韓国だ。大物を迎え入れるには、それにふさわしい責任と権限を与えなければならない。