韓経:働き口消える中国…各国企業が離れる準備中

  • 2016年7月25日

YouTube(ユーチューブ)にはドナルド・トランプ米国共和党大統領候補が演説やインタビューの中で「中国」という単語をいう場面だけを集めた動画がある。再生回数は635万9516回、「いいね」をクリックした人は6万3051人に達する。トランプ氏は選挙運動期間中、執拗に中国に食い下がった。彼は「中国が米国の働き口を盗んでいる」と口がすっぱくなるほど叫んで回っていた。

多くの米国人が共感を示した。彼の主張を後押しする根拠も出てきた。『国家はなぜ衰退するのか』という本で有名なダロン・アセモグルMIT大経済学科教授ら5人の著者は昨年発表した論文で1999~2011年に中国からの輸入急増で米国の働き口が最低200万件消えたと分析した。だが米国人のこうした不満は一足遅い分析だという指摘が出ている。ニューヨークタイムズは22日「ここ数年間で中国の労働市場が急変した」として「今、仕事を失っているのは中国人」と報道した。

◆「中国の実際の失業率12.9%」

中国の国家統計局が四半期ごとに発表する公式失業率は不動の姿勢だ。2002年から今まで一度も3.9~4.3%範囲を出なかった。社会の動揺を恐れる中国政府が失業率統計を徹底的に統制しているからだ。今年4-6月期の失業率も4.1%と発表された。

だが中国の外の専門家たちは中国内の失業率が上がり続けているとみている。国際労働機構(ILO)は昨年の中国の失業率が4.6%であり今年は4.7%に達するとみた。英国の市場調査機関Fathomコンサルティングの推定値はこれよりはるかに高い。昨年の10%に続き今年に入って12.9%に達したと分析した。

中国の景気鈍化で構造調整が進行中の上に、ここ数年間で賃金が大きく上昇し企業らが工場を中国の外へと移しているためだ。日本貿易振興機構(JETRO)は中国の工場労働者の平均賃金が月424ドル(約48万ウォン)と推定した。3年前より29%以上上昇した。ボストンコンサルティンググループは労働生産性と物流・エネルギーコストを考慮すれば中国での製造コストが米国とほとんど差がないという分析を昨年出した。

◆企業ら中国工場閉鎖相次ぐ

コストに敏感な企業らは足早に動いている。マイケルコース、ロックポートなどのブランドに靴を納品している香港のステラインターナショナルは2月、中国工場1カ所を閉鎖してベトナムとインドネシアに工場を新しく建てると発表した。

ベトナムの大都市の平均賃金は月145~148ドルで中国の3分の1に過ぎない。インドネシアは月平均226ドル水準だ。

ブルックスブラザースやドッカーズなどのブランドに服を納品している香港TALも中国工場の一部をベトナムやエチオピアに移すことにした。中国で34の工場、約120万人を雇用して中国製造業の象徴に挙げられる台湾のフォックスコンも長期的に中国から撤退する意向を明らかにした。フォックスコンは中国の労働者6万人余りをロボットに変える一方、2020年までにインドに最大12工場を建てて100万人余りを雇用する計画だ。

中国に進出している米国企業らも本国やカナダ、メキシコなどへ工場を移す準備をしている。在中米国商工会議所が最近、会員を対象に行ったアンケート調査で約25%が中国工場をすでに他の場所に移したか移す準備をしていると答えた。