韓経:【コラム】「Attractive Korea」が急がれる

  • 2016年7月14日

「北核より怖いのは低出産」という言葉がある。出産率の低下による人口減少問題がそれだけ深刻だということだ。誇張ではない。世界最下位水準の韓国の合計特殊出生率(2010~2015年平均1.23人)が続く場合、韓国の人口は2100年には1000万人以下になる。2305年には韓国人は地球上から消える計算になる。2800年になってこそ同じ状況になる日本人(現在の人口と合計特殊出生率によって予想)を羨まなければならない状況だ。

低出産・人口減少の災難が韓国社会に「目に見える進行信号」を送り始めて久しい。1971年に100万人を越えていた出生児数(102万4773人)は、その子供世代にあたる2002年には50万人以下(49万2111人)に落ちた。昨年は43万人水準と、さらに少なくなった。低出産の高波は保育教師の雇用を奪ったことに続き、小・中・高等学校教師、大学教授まで、相当数を路頭に迷わせることだろう。

低出産とこれによる人口高齢化が大韓民国をどのように焦土化させていくかは考えただけでもぞっとする。韓国の産業現場が今の水準の生産を維持し、生産可能人口(15~64歳)と老人間の人口比率を4対1以上に維持するためには2050年、国内の居住人口の46%を外国人で埋めなければならないという警告まで出ている。

このように深刻な低出産・高齢化問題を解決するための施策が矢継ぎ早に出されてからかなり経った。国会でも超党的で立法対策を議論する「アジェンダ2050」など議員研究会も登場している。

だが、しかるべき効果の検証もなく「とにかく出してみよう」式の政策と制度が多すぎる。満3~5歳乳児全員に無償保育を提供する「ヌリ過程」は財源をめぐり、与野党と中央・地方政府間の政争をあおっただけだという指摘を受けている。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が在任期間中に開催した報道機関の経済部長との昼食懇談会で話した言葉が思い出される。「お金をかけて育児を支援したからといって低出産問題を解決できるだろうか。人々が『生きがいがある』『楽しい』と感じれば放っておいても子供を産もうとするだろう」。盧元大統領特有の直説話法でもあったが、首を縦に振ったことが思い出される。

低出産と人口減少問題をそれほど深く悩んでいない国には共通点がある。移民によって成り立ち、今でも移民の波が続いている国だという点だ。米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどがこれにあたる。出産率も韓国や日本、欧州の国々と比べて高い水準を維持している。豊かな国土と資源、確固たる法治など他の国に比べて相対的に「暮らしやすい環境」を備えているおかげだ。

韓国も莫大な財政を注ぎ込む出産・育児・保育支援政策だけでは少子高齢化問題の解決法を探し当てることはできないことを熟考し、認める時が来ている。「住みたい国、魅力ある国」にしていくことが根本的な人口減少の解決責任を刻む時になった。

人口減少の解決方法として外国人を活用すべきだという話が出て久しい。優秀な外国人を受け入れて韓国人化し、彼らの適応を支援するための移民庁の設置が必要だという指摘が提起されてからかなり経つ。韓国に劣らない純血主義国に挙げられてきた日本は移民受容政策で韓国のはるか先を行っている。今後50年以内に1000万人の移民を受け入れるという政策を公式化し、帰化外国人を長官など高位職に据えるようになって久しい。

「魅力ある国」になれなければ、内国人の出産放棄が進むのはもちろんのこと、外国人を連れてきて活用するための国家間競争でも遅れをとるのは目に見えている。どのようにすれば「魅力ある国」として飛躍することができるのか、大局的にとらえながら一つ一つ問題にあたっていくことが急がれる時だ。突然、方向性を理解しがたい「Creative Korea」を新しい国家ブランドとして打ち出し、「国政哲学の不在」論争を巻き起こした政府が心配な理由がここにある。