韓経:パリ魅了した「Kダンス」…異色の踊りに喝采

  • 2016年6月20日

16日、パリのシャイヨー国立劇場で公演した国立舞踊団の「時間の年齢」。

16日午後フランスのパリの名物エッフェル塔に向かい合うトロカデロ広場。にぎやかな観光客たちの後ろに人々が列をつくっていた。シャイヨー国立劇場で開かれる国立舞踊団の「時間の年齢」公演を観に来た人々だ。母親の手を握った小学生から老夫婦まで多様な観客が1200席を埋めた。

シャイヨー国立劇場は欧州の代表的な舞踊専門劇場だ。ウィリアム・フォーサイス(William Forsythe)、アロンゾ・キング(Alonzo King)など世界有数の舞踊家たちがその舞台に立ったこの劇場に今シーズン、韓国舞踊5本が招待された。伝説的な舞踊家チェ・スンヒ(1911~1969)の公演以来77年ぶりだ。2015~2016の韓国・フランス相互交流の年を記念する「フォーカス・コレ」プログラムの一環だ。

公演は韓国とフランス芸術家の協業作品だ。伝統と現代、東洋と西洋文化の出会いを3場で構成された踊りで解き明かした。シャイヨー国立劇場の常任振付師のジョセ・モンタルボ(Jose Montalvo)が閑良舞(ハンリャンム)、サルプリ舞、ブチェチュム(扇の舞)など韓国伝統の踊りを応用して組み立てた。ソウルの過去と現在の風景、伝統衣装を着た人々がかわるがわる出てくる映像で伝統と現在のつながりを表現した。

舞台に立った国立舞踊団の女性ダンサーは韓服の代わりに蛍光色のワンピースを着て踊った。伝統の踊りの動作を披露し、腕をむやみにかき回すなど自由に動いた。男性ダンサーはシャツに運動靴をはいて伝統鼓を打った。彼らは韓国語・フランス語・英語を混ぜながらかけ声を入れたりもした。

今回の公演は3月の国立劇場初演作の構成を新しく整えたものだ。分量は90分から70分に短くなった。東莱鶴舞(トンネハクチュム)からインスピレーションを受けた踊りの部分では、鶴が飛んで行く映像を挿入しながら観客の理解を助けた。舞踊家の表現も変わった。独舞を披露したチャン・ヒョンス国立舞踊団ダンサーは「外国の観客には韓国伝統舞踊の独特な感じをもう少し見せたかった」として「フラメンコのように早く回転して足を動かしていた初演時よりも少し静的に動いた」と説明した。

フランス文化を組み合わせた場面が観客の緊張を解いた。1場で韓国語で「私を見て、飛びそうだ!」を掛け合いの声を出しながら舞台を飛び回っていた男性ダンサーが、1人の女性ダンサーを見て「Hey,tu es tres jolie(まあ、あなたは本当に美しい)!」と叫ぶと客席から笑いが起きた。後ろ側に反っていた観客の体が徐々に舞台側へと傾いた。3場でフランス作曲家ラベルのボレロの旋律に合わせて列になったダンサーたちが群舞を踊った時は、うなずきながら調子を合わせていた。

カーテンコールの時の観客の雰囲気は序盤とは完全に変わっていた。構成が単純だという評を聞いた国内の初演よりもはるかに好意的な反応だった。誰もが足を踏み鳴らして声を出しながら拍手し、一部は立ち上がっていた。

外国の観客たちが注目したのは韓国の踊りの独特の美しさだった。クハイダー舞踊団の振付師であり舞踊講師のエマニュエル・ラモン・ボホ氏(54)は「手首と肩の動きの繊細さ、小またで速く歩く動きが印象深かった」として「韓国の踊りを組み合わせたプロジェクトをしてみたい」と話した。韓国の踊りを初めて観たという舞踊愛好家のマーリー・コリン氏(30)は「構造的な西洋舞踊に比べ韓国の踊りはダンサーの動きが柔軟で水が流れるように自然だった」として「何がこのような差を作ったのか韓国文化に対して知りたい」と話していた。

シャイヨー国立劇場のディディエ・デシャン劇場長は「韓国の伝統の踊りには欧州や米国などにはない優雅さがある」と評した。彼は「素早い踊りから一瞬、静寂な動きへと行き来するのが全く違和感なく非常に美しかった」として「フランスに韓国の踊りを紹介することになってうれしい」と話していた。公演は24日まで続く。