韓経:中国資本に振り回される韓国ドラマ…『太陽の末裔』大ヒットで強まる影響

  • 2016年5月25日

ドラマ『太陽の末裔』で主演した「ソンソンカップル」ソン・ヘギョとソン・ジュンギ。

「シナリオがちょっといいと思えば間違いなく中国投資の提案が入ってくる。お金はいくらでも出すから持分を出せという中で悩みが大きい」

最近会ったある国内ドラマ制作会社代表の愚痴だ。大ヒットした『太陽の末裔』の放映終了後に加速化した現象だという点が興味深い。

中国の投資会社の要求は簡単だ。合併法人でもジョイントベンチャーの設立でも、コンテンツの知的財産権を丸ごとくれというものだ。中国の投資会社が自国内コンテンツの流通に対する影響力を前面に出して作品のリメーク権利と中華圏の商品化権利まで持つと主張するのだという。合併法人といえば言葉は良いが、一種の「下請け」構造と変わらないというのが彼の説明だ。

中国政府の規制強化もこうした現象に一役買った。中国は昨年4月から韓国の放送通信委員会格である国家新聞出版放送委員会を通じて輸入ドラマに対する規制政策を行っている。これに伴いインターネットなど通信メディアで放送するすべての外国ドラマと映画は、政府が与える電波権を取得しなければならない。このため放映前に全編を審査するので必ず事前制作された完成品でなければ送出できない。

『太陽の末裔』症候群の決定的なきっかけになった中国内の「オンライン照会数30億ビュー突破」などの実績も、中国の投資会社が自国市場の送出規制を避けられるよう現地化戦略を展開したからこそ可能だった。

韓国企業に対する中国投資会社の財産権行使の範囲も大きくなった。昨年発効された韓中自由貿易協定(FTA)によれば、中国資本が国内エンターテインメント会社の株式を49%まで所有することができ、最大株主の座もその気になれば可能だ。その上、中国ドラマのコンテンツ市場は最近6年間(2010~2015年)で年平均15%以上成長しており「泣きながらカラシを食べる(嫌なことを仕方なくやる)式」の投資誘致は増えるほかない構造だ。

中国の資本を眺める国内制作会社の見方は2通りだ。成功した香港映画が米国資本に押されて知識財産権や人材流出などの問題で「一瞬」にして崩れた先例から見れば、知的財産権や人的資源、グローバル流通網は絶対に譲歩してはいけないという側と、知的財産権や流通権利などを譲り渡してもより良い作品をしっかり制作して納品することが互いに「ウィンウィン」できる道だという意見が鋭く対立している。中国の華策メディアと手を組んで『太陽の末裔』を大ヒットさせた制作会社NEWは後者のケースだ。

問題は、誰も私たちのドラマ企画力や制作能力・コンテンツ制作システムについての権利を保障していないところにある。一生懸命に育てた国内制作会社が中国会社に化け、源泉著作権の委譲や制作スタッフの流出などの問題を体験すれば、短ければ数年以内に韓流ドラマの競争力は大きく落ちるほかはないという指摘も出ている。